研究課題/領域番号 |
19K24273
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
川端 紗也花 四国大学, 生活科学部, 助教 (40735768)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | 食生活 / 産後うつ / 栄養 |
研究実績の概要 |
本研究は、産後うつ発症と産後の食事との関連を明らかにすることを目的としている。 今年度は関連する研究論文を中心とした文献検討や、各種専門分野の学会へ参加し、他の研究者の研究の動向や知見に触れる機会を多く得ることができた。 また、研究計画内容に関し、文献研究ののち変更を検討するに至った。当初予定していた研究計画内容では、被験者である産褥婦にエジンバラ産後うつ病自己評価票(EPDS)や食物摂取頻度調査に回答してもらい、同時に採取した血液より得られた臨床検査値をもとに食事による影響の有無を検討することとしていた。これらのデータを分析するにあたり、EPDSスコアにより被験者をグループ分けし、各データを比較していくことを計画に組み込んでいたが、今回触れた文献(Suzuki et al.,2013)から新たなアプローチ方法として、食物摂取頻度調査にて得られたデータから被験者の食事パターンを見出して分類し、各パターンごとにEPDSスコアの差を比較することを検討中である。 さらに今年度はこれらの研究計画の見直しに加え、予備研究として被験者の基礎調査に関する内容の見直しと基礎調査質問紙を作成した。具体的には、データ解析において社会経済的背景(SES)による影響を考慮できるよう、被験者の基礎調査における質問項目を再検討した上で、質問紙の作成に当たった。 これに加えて、質問紙調査においては、対面式ブリーフィングおよびデブリーフィングを実施することとしていたが、今回の新型コロナウイルス感染拡大による影響を鑑み、被験者の安全確保を最優先した実施形態に変更すべく、留置き形式あるいはオンライン上での実施に切り替えることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は研究計画をより充実させるため、研究動向から知見を深めること、また予備研究として質問紙の作成を経て、実際に被験者に研究依頼をするところまでを目標としていた。 計画通り、質問紙の作成までは遂行できたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、医療機関や自治体の訪問等が難しく、データの回収には至らなかったためである。
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今後の研究の推進方策 |
緊急事態宣言の解除を受け、段階的ではあるが日常が取り戻されつつある。しかし、第2波に備え、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底しながら研究を遂行していく必要があると考える。 当初予定していた対面式ブリーフィングおよびデブリーフィングを廃止し、被験者の安全を確保したうえでデータ回収ができるよう研究内容を修正し本学の倫理審査の承認を得て、データの回収と解析に臨んでいきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大を受け、当初企図していた通りに研究が遂行できていない。 そのため、アンケート調査の準備として用紙の購入や印刷に充てる予定だった予算が使用できず次年度に繰り越すこととなった。 次年度の使用予定については、今年度と同様にアンケート調査を行うための準備費用として用紙やインクカートリッジの購入費用に充てる。
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