研究課題
研究活動スタート支援
ダイナミックな運動中の筋線維の振る舞いは、腱組織の弾性のために非常に複雑となり関節角度のような外部からの情報からの推定が困難である。本研究では、バネー質量系の強制振動に基づいた理論がホッピングのような接地と離地を繰り返すダイナミックな運動において、下腿筋線維動態を説明出来るかを検証した。その結果、接地中に等尺性、短縮性から伸張、伸張から短縮などのパターンが見られ、強制振動に基づいた理論と定性的に一致し、理論の妥当性が示唆された。
バイオメカニクス
本研究は「身体のバネを活かす」ことを力学の強制振動の観点から説明しようする試みであり、得られた知見は腱の弾性を活かすために最適な接地時間があることを示唆する。これは、伸張-短縮サイクルと呼ばれる、走行やホッピングなどにおいて重要であり、身体を効率良く動かすにはどのようにすれば良いのかといった知見につながるものと考えられる。また、体育教育、スポーツ指導、リハビリテーションなどの分野において基礎的な知識となることが期待される。