この研究ではひざの脂肪(膝蓋下脂肪体と呼ばれる組織)の動きやすさ・柔軟性に対して、マッサージや温熱作用などが与える即時効果を、超音波画像を用いて評価することを目的とした。 健常者64名を対象とし、参加者は3つの介入方法(徒手療法群、温熱療法群、対照群)のいずれかに無作為に割り付けられた。介入前後に、膝蓋下脂肪体の超音波画像を撮影した。膝蓋下脂肪体の厚さの変化率を算出し、各介入による変化を比較検討した。 結果として、統計学的な差は認められなかった。膝蓋下脂肪体の柔軟性に対しては、マッサージや温熱介入による即時的な効果は非常に乏しいことが示唆された。
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