研究課題
本研究では、ゲーミフィケーションを用いたジョブ・クラフティング(以下JC)促進プログラムを開発し、その効果検討をすることを目的とした。令和5年度は、令和4年度までに開発したジョブ・クラフティングカードゲームプログラムを、日本の労働者59名を対象に実施し、単群の前後比較試験を実施した。1)介入プログラムの開発:完了2) 介入プログラムの運用のためのスタッフのトレーニングおよびWeb 調査システムの準備:完了3)介入研究の準備および実施:2023年9月に、本研究の介入研究計画について、東京大学大学院医学系研究科・医学部の倫理委員会から承認を得た。その後、日本の2企業の社員を対象に参加者の募集を行い、59名が本研究に参加をした。参加者には、本研究で開発したJCプログラムを提供した。90-120分の集合研修2回と研修後のメールフォローによって構成される。当初、オンライン版プログラムのみを提供する予定だったが、協力企業の意向により、一部対面形式での実施に切り替えた。アウトカム指標として、介入前、介入直後、および介入後1カ月時点のワーク・エンゲイジメント、心理的ストレス反応、ジョブ・クラフティング、および仕事の生産性を、自己記入式の質問票にて聴取した。また、プログラムの定性評価として、満足度や負担感についても聴取した。混合効果モデルの結果から、いずれのアウトカムにおいても統計的に有意な結果は得られず、効果量も小程度であった。一方、サブグループ解析の結果、プログラム満足度の高い群において、仕事の生産性の有意な向上(p<0.01)、加えて、プログラム負担感が低いと回答した群においても、有意傾向の向上が確認された(p=0.058)。本研究結果を2024年5月の日本産業衛生学会にて発表予定である。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
BMC Public Health
巻: 24 ページ: -
10.1186/s12889-024-18112-w
BMC Psychology
巻: 12 ページ: -
10.1186/s40359-024-01538-7
Asian Journal of Psychiatry
巻: 94 ページ: 103947~103947
10.1016/j.ajp.2024.103947
産業医学レビュー
巻: 36 ページ: 188~212
10.34354/ohpfrev.36.3_188
SANGYO EISEIGAKU ZASSHI
巻: 66 ページ: 31~44
10.1539/sangyoeisei.2022-015-E
Journal of Occupational & Environmental Medicine
巻: 65 ページ: e654~e659
10.1097/JOM.0000000000002933
Journal of Psychosomatic Research
巻: 170 ページ: 111349~111349
10.1016/j.jpsychores.2023.111349