近年、加齢に伴って適切な筋量・筋力を維持できなくなるサルコペニアが社会的問題となっている。特に、高齢者では運動やアミノ酸に対する不応答(アナボリックレジスタンス)が生じていることが問題視されている。本研究では、筋細胞内Ca2+シグナルに着目し、運動負荷と骨格筋量の増加を繋ぐ分子機構を解析した。さらに、Ca2+シグナルの機能破綻がアナボリックレジスタンス・サルコペニアを生じさせるという仮説の元、負荷依存的およびCa2+シグナル依存的な遺伝子発現変動を比較解析することで、負荷依存的かつCa2+シグナル依存的な筋細胞内遺伝子発現ネットワークを解析した。
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