研究課題/領域番号 |
19K24318
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研究機関 | 城西国際大学 |
研究代表者 |
安齋 紗保理 城西国際大学, 福祉総合学部, 助教 (60649151)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / 社会参加 / 虚弱高齢者 / フレイル |
研究実績の概要 |
2020年度は,社会活動の阻害要因に関する量的調査を実施した。量的調査の対象者は29,429名で,22,728名から回答があった(回収率77.2%)。そのうち,本研究において虚弱高齢者と定義した要支援認定者は,1,058名(要支援1:497名,要支援2:561名)であった。 量的調査では,2019年度の質的調査から抽出された虚弱高齢者の社会参加の阻害要因について「自宅から歩いて行ける範囲に会場がなければ 参加しない」,「一緒に行く友人・知人がいなければ参加しない」,「他の人より体力が低いと感じていれば参加しない」,「他の人と同じように参加できる自信がなければ参加しない」,「催しの手伝いをする必要があるならば参加しない」の5項目によって調査した。各項目において「そう思う」と回答した人数を虚弱高齢者(要支援認定者)と非該当者で比較した。 「自宅から歩いて行ける範囲に会場がなければ 参加しない」では虚弱高齢者で78.9%,非該当者で55.1%,「一緒に行く友人・知人がいなければ参加しない」では虚弱高齢者で65.1%,非該当者で41.7%,「他の人より体力が低いと感じていれば参加しない」では虚弱高齢者で70.1%,非該当者で38.5%,「他の人と同じように参加できる自信がなければ参加しない」では虚弱高齢者で75.0%,非該当者で47.1%,「催しの手伝いをする必要があるならば参加しない」では虚弱高齢者で63.0%,非該当者で41.3%であった。いずれの項目においても,虚弱高齢者において「そう思う」と回答した者が多かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
量的調査を実施することはできたが,予定していた虚弱高齢者の訪問インタビュー調査をすべて実施することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は,2020年度に実施できなかった虚弱高齢者に対する質的調査を実施し,最終報告書を作成する。 上半期は,新型コロナウイルス感染症の状況を鑑みて,訪問によるインタビュー調査,もしくは,電話によるインタビュー調査を実施予定である。下半期は,質的調査,量的調査の結果から,虚弱高齢者の社会活動へ参加促進に関する基礎資料をまとめ,最終報告書を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で,インタビュー調査を実施できなかった。そのため,対象者に対する謝金,インタビュー調査の逐語録作成費用が生じなかったため。2021年度に,実施できなかったインタビューを実施し,その費用に充てる予定である。
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