研究課題/領域番号 |
19K24319
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
西田 優紀 慶應義塾大学, スポーツ医学研究センター(日吉), 研究員(非常勤) (30845657)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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キーワード | エネルギー吸収率 / 施設入所高齢者 / ボンブ熱量計 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、エネルギー摂取量、及び糞便中のエネルギーを測定することで、意図しない体重減少を生じた施設入所高齢者の消化吸収率を明らかにすることであった。しかし、COVID-19のパンデミックにより研究期間内の測定を実施することができなかったため、既存データを利用した解析と文献レビューを実施した。 施設入所高齢者を対象に二重標識水法によるエネルギー出納試験を実施したところ、実際のエネルギー摂取量は、施設側で把握していた摂取量よりも200 kcal/日ほど小さいことが明らかとなった。また、エネルギー吸収率に関するスコーピングレビューでは、高齢者に関するエビデンスが不十分であることが示唆された。
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自由記述の分野 |
エネルギー代謝
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年注視されているフレイルのメカニズムには、加齢に伴う消化吸収率の低下も要因として含まれているが、その実態を検証した研究はこれまでになく、高齢者施設でのエネルギー計算にも消化吸収率の低下は考慮されていなかった。本研究成果により、施設入所高齢者が実際に摂取しているエネルギーは、見かけ上よりも200 kcal/日ほど少ない可能性が示された。この成果は、高齢者の意図しない体重減少を防ぐためのエネルギー提供量を設定するために必要な情報であり、施設におけるフレイル予防に資するエビデンスとなり得る。
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