研究課題/領域番号 |
19K24330
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
横川 拓海 立命館大学, 食マネジメント学部, 助手 (80844323)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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キーワード | インスリン様成長因子 / 骨格筋 |
研究実績の概要 |
研究代表者の異動とともに、新型コロナウイルスによる大学の入校制限が重なったことで、立命館大学でのマウスの系統維持が困難となった。従って、共同研究者の協力のもと他大学にて、骨格筋IGF1の機能解析を部分的に進めた。2019年度の実験において、8週齢のマウスにてIGF1欠損を誘導した結果、骨格筋の萎縮ならびに血中IGF1濃度の減少が確認されなかった。その原因として、8週齢では骨格筋が未成熟であることに由来して、1) 個体差が生じることで統計的な検出力に影響を与えている、2) サテライト細胞の活動性が高いため代償的な適応が生じやすいとの可能性が考えられた。以上より、骨格筋がより成熟した状態にてIGF1の機能を確認する必要があると考え、16-20週齢にて欠損を誘導する実験を実施した。その結果、サンプリング数は限られているが、コントロール群と比較して欠損群の腓腹筋重量が低値を示すとの結果を得ている。生化学解析に関しては、研究代表者の異動に伴い、予定していた解析を実施する実験環境を自身で立ち上げる必要があったため、本年度は実験環境を整備すると共に、基本的な実験系に関する予備検討を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前述の通り、研究代表者の異動および新型コロナウイルスによる大学の入構制限により、実験計画の遅延が生じた。一方で、骨格筋IGF1に関して重要な知見を得ることができている。以上より、上記の判断に至った。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画は2020年度で完了する予定であったが、上記の理由から、本研究の期間に関して、1年間の延長を申請した。2021年度より、研究責任者は京都大学大学院 農学研究科へと異動し、本研究を再開する。実験系を再構築するとともに、本研究に不可欠なIgf1-floxならびにHsa-mcmマウスを再度入手する。これまでの結果より、16-20週齢にて欠損を誘導することで骨格筋が萎縮するとの結果を得ていることから、同様の条件で行動解析を実施した後、海馬における成長因子・シナプス分子などの発現量を測定する。
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