研究課題/領域番号 |
19K24330
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横川 拓海 京都大学, 農学研究科, 助教 (80844323)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 海馬 / インスリン様成長因子1 / 骨格筋 / シナプス |
研究実績の概要 |
本年度より研究代表者が京都大学大学院農学研究科に異動したため、本研究に必要な生化学解析(real-time PCR法・ウェスタンブロット法)ならびに行動学解析(オープンフィールド試験・高架式十字迷路試験・強制水泳試験・Y迷路試験・バーンズ迷路試験)の立ち上げを実施した。また、昨年度、新型コロナウイルスによる大学の入校制限などにより、本研究に必須であるIgf1-floxならびにHas-mcmマウスの系統が途絶えたため、共同研究者より再度入手し、SPF化した後、系統維持を再開した。 昨年度までの結果から、16-20週齢にて骨格筋特異的なインスリン様成長因子1(IGF1)の欠損を誘導し、8週間後に脳・骨格筋・肝臓・白色脂肪組織をサンプリングした。海馬における興奮性・抑制性シナプス分子、シナプス接着分子の発現量をウェスタンブロット法により測定したところ、タンパク質発現量に関しては、顕著な変化は観察されなかった。一方で、興奮性シナプス分子であるAMPA型グルタミン酸受容体のリン酸化が、骨格筋IGF1の欠損により減少しているとの結果が得られていることから、骨格筋IGF1が海馬に作用している可能性が考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前述の通り、本研究に必要な遺伝子マウスの系統維持の再開ならびに異動先での実験系の立ち上げに時間を要した。一方で、予定していたサンプリングならびに生化学解析は実施できており、骨格筋IGF1が脳に及ぼす影響に関する分子レベルの知見を得ている。以上より、上記の判断に至った。
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今後の研究の推進方策 |
骨格筋IGF1の欠損を誘導した後、行動解析を実施することで、情動・学習能力への影響を評価する。また、脳サンプルの生化学解析・組織学解析によりシナプス分子の発現量ならびに翻訳後修飾状態を測定することで、その分子機序を探索する。
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