研究課題/領域番号 |
19K24332
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
山本 泰暉 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (10845506)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | 人工甘味料 / 二重標識水 / 骨格筋 / 身体組成 / エネルギー代謝 |
研究実績の概要 |
本研究は、人工甘味料摂取が骨格筋の筋量ならびに機能に与える影響について行う研究である。これまでの研究では、糖尿病に関連する血糖指標マーカーや体重の推移などを検討しているものはみられた。そこで本研究では、マウスの身体組成及びエネルギー代謝を含む骨格筋量及び、筋タンパク合成ならびに分解マーカーの発現を詳細に検討することで、包括的に人工甘味料が骨格筋へ及ぼす影響を検討することを目的としている。 当該年度は、本研究のオリジナリティを支えるうえで重要なマウスのエネルギー代謝を推定するための二重標識水法の手技や手順の検証を行った。二重標識水法はその精密さ故にその濃度及び飲水から血液採取のタイミングが重要となる。申請者の所属する福岡大学身体活動研究所ではヒトを対象とした本手法に関しては、その手技が確立されていた。しかし、マウスを用いたパイロット試験においては手技や手順の検討は十分ではなかったため、パイロット試験を行いその検証に努めた。二重標識水は水素と酸素の安定同位体の入った水を飲水させ、時間や対象の活動内容によって身体から消費される同位体の経時的変化を追うことでエネルギー消費量を推定することができる。しかしながら、マウスの身体はヒトと比べても非常に小さく、一回の採血量にも限りがあるため、複数のマウスを用いて採血量を確保し、経時的変化を追うことに成功し、本方法でのマウスのエネルギー消費量測定方法が確立できた。 当該年度の取り組みにより複数のマウスを用いることで、身体組成及びエネルギー代謝を推定することが可能となり、この方法にて人工甘味料によるエネルギー消費量への影響を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度中に実験1(人工甘味料による骨格筋量ならびに骨格筋機能、糖代謝への影響の検討)まで進めることが理想であったが、二十標識水法の検証に時間がかかり実験1まで遂行することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は実験1(人工甘味料摂取による骨格筋量ならびに骨格筋機能、糖代謝への影響の検証)と実験2(人工甘味料摂取による骨格筋量ならびに骨格筋機能、糖代謝への影響と運動効果の関連性の検証)に取り組み人工甘味料摂取による骨格筋量及び機能を本研究で明らかにするとともに、運動による改善メカニズムを解明できるよう取り組んでいきたい。
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