研究課題/領域番号 |
19KK0001
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
五十殿 利治 筑波大学, 芸術系(名誉教授), 名誉教授 (60177300)
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研究分担者 |
山口 惠里子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (20292493)
林 みちこ 筑波大学, 芸術系, 准教授 (40805181)
水野 裕史 筑波大学, 芸術系, 助教 (50617024)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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キーワード | 日本近代美術史 / 日英美術交流 / ジャポニスム / ロンドン留学 / 日英博覧会 |
研究実績の概要 |
最終年度の事業として、2022年9月7日、筑波大学人文社会学系棟において、海外共同研究拠点のセインズベリー日本藝術研究所所長のサイモン・ケイナー教授を招いての基調講演「Nara to Stonehenge」に続いて、研究協力者山口有梨沙と大学院生による発表の研究集会をZOOM配信を伴って実施した。また研究代表者五十殿は、2022年4月、研究課題とした久米民十郎についてのモノグラフ「久米民十郎 モダニズムの岐路にたつ「霊媒派」」を刊行し、複数の専門家より書評専門誌上で高評価を得た。コロナ禍が終息しつつある英国で、2023年2月、研究協力者柳原一徳がこれまで遅延を余儀なくされた現地調査を実行し、大英博物館・ロイヤル・アカデミーほかで作品の実見調査、所蔵家あるいは関係者へのインタビューを行った。 研究報告書については2冊を刊行した。2022年8月には、前年度に実施した2回の公開研究会、明治美術学会例会そして本研究組織が主催したオンライン公開研究会の研究発表をまとめた報告書、そして2023年3月、4年間にわたる成果を総括するため、研究代表者、研究分担者全員、ならびに研究員とリサーチ・アシスタントによる論文を収載した最終報告書を刊行した。 2023年3月27日には研究代表者・研究分担者の全員、研究協力者がオンラインで参加した最終報告会を実施した。各自が研究成果を報告、本研究の問題設定の端緒を提供した海外共同研究者である渡辺俊夫教授からは、軽視されてきた日英美術交流に関わる新資料の発見が多かったこと、この間の調査研究活動によって、巨匠から巨匠へという美術史の図式から脱却すること、すなわちモダニズム史観を超えたサードフォース、第三波、の美術史を紡ぐことに成功したという総括があった。
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