研究課題/領域番号 |
19KK0004
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永島 広紀 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (50315181)
|
研究分担者 |
藤岡 健太郎 九州大学, 大学文書館, 教授 (00423575)
久米 朋宣 九州大学, 農学研究院, 教授 (30816393) [辞退]
六反田 あゆみ (通堂あゆみ) 九州大学, 韓国研究センター, 学術共同研究員 (70826370)
古賀 信也 九州大学, 農学研究院, 教授 (20215213)
|
研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2025-03-31
|
キーワード | 演習林 / 帝国大学 / 高等農林学校 / 南方軍政と司政官(司政長官) / ジャカルタ医大と軍政地教授 / ボゴール植物園・腊葉館 / 金平亮三 / 初島住彦 |
研究実績の概要 |
本年度は、主として収集データの整理と目録情報の入力に注力した。特にこれまでは附属演習林から大学文書館に移管された文書史料を活用してきたところに、新規に財務関係の資料が本部から大学文書館に移管され、これらを研究分担者の藤岡健太郎教授(大学文書館)を中心として『九州帝国大学農学部附属演習林関係資料目録』として刊行されたのが特筆される。 また、国内外において引続き資料調査を進めるとともに、昨年度末に台湾大学で実施した調査において撮影して入手した「台北帝国大学」関係の人事データを入力して、今後の研究において基礎となる作業を進めた。かつ、研究代表者の永島は、国内では仙台・東京・金沢・奈良・松山などで、国外(韓国)では、ソウル・清州・大邱・釜山・済州島などで資料調査を実施した。 ただし、一昨年度までの積み残しも多く、作業が遅滞なく進展したとは言い難い面も多く、やむなく研究期間の延長を申請し、幸いにも許可を得ることが出来た。 最終年度は、これまでの調査・研究によって明らかになってきた太平洋戦争末期における農学部(および医学部)関係者の「ジャワ(インドネシア)軍政地派遣」の実態に関して最終的な整理を行うとともに、新規に発見された『演習林月報』(1940~1943年)の翻刻と分析を通じて、所期の研究を完遂する予定である。また、すでに翻訳が終了している玄信圭博士(九州帝大卒、九州大学農学博士、ソウル大学校農科大学教授)の評伝に註を付して刊行する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一昨年度までの遅れ(特に現地調査)は徐々に挽回しつつあるものの、いまだに必要な入力作業など積み残しも多く、さらに1年の延長期間中に当初の計画を終了させる予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
1年間の延長が認められたことにより、これまでの遅れを完全に取り戻すべく、データ入力などに注力するとともに、可能であれば、秋以降に国際研究集会を開催して、これまでの研究成果の一端を披瀝する機会を持つとともに、学術書の刊行を目指した準備も同時に行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
データ入力に際して、その基礎となる整理作業が遅延し、結果、使い残しが発生したことによる。与えられた1年間の延長期間中、詰めの資料調査を実施するとともに、資料を整理しつつ、国際研究集会の開催に向けた準備を余念なく行う。
|