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2022 年度 研究成果報告書

繰り返す干ばつは古代マヤの都市を衰退に追いやったか? ―極端気象の直接証拠―

研究課題

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研究課題/領域番号 19KK0018
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関立命館大学

研究代表者

北場 育子  立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (60631710)

研究分担者 大森 貴之  東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (30748900)
山崎 彬輝  福井県里山里海湖研究所, 研究部門, 研究員 (30845607)
長屋 憲慶  福井県里山里海湖研究所, 研究部門, 研究員 (60647098)
中川 毅  立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (20332190)
那須 浩郎  岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (60390704)
研究期間 (年度) 2019-10-07 – 2023-03-31
キーワードマヤ文明 / 極端気象 / 気候安定性 / 放射性炭素年代 / 気候変動 / 人間活動 / 年縞 / メキシコ
研究成果の概要

古代マヤの都市の衰退と、気候変動の因果関係を探るため、メキシコのサン・クラウディオ遺跡内にある湖で年縞堆積物を採取した。この堆積物をもちいて、数週間~数か月の時間スケールで起こる気候変動(極端気象)の歴史を、過去5,000年間にわたって復元した。その結果、西暦900年ごろに少なくとも約15年間、気候が不安定になった(=極端気象が増加した)時期があったことがわかった。この結果を、同じ試料から復元した人間の居住パターンと比較すると、極端気象の増加は、サン・クラウディオの都市が放棄された時代に一致した。このことは、極端気象の増加が、古典期マヤが衰退した原因の一つである可能性を示している。

自由記述の分野

古気候学

研究成果の学術的意義や社会的意義

地球温暖化とともに増加する極端事象の増加が危惧されている(IPCC第6次報告書など)。とくに農耕と定住を基本とする文明にとって(現代的文明はその典型例である)、短期間に「暴れる」気候は、長い時間をかけて大きく変動する気候よりもやっかいだ。極端気象が文明に与えるダメージを検証することができる、唯一の地質学的試料が年縞である。本研究によって、気候がいつどのように暴れた(=不安定化した)のか、そして暴れる気候によって文明がどのようなダメージを受けたのか、その実像に実証的に迫ることができた。

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公開日: 2024-01-30  

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