研究課題/領域番号 |
19KK0022
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
篠田 雅人 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30211957)
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研究分担者 |
小宮山 博 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (40442719)
宮坂 隆文 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (80635483)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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キーワード | 遊牧 / モンゴル / 気候変動 |
研究実績の概要 |
本研究は、名古屋大学が、モンゴル国立大学、同生命科学大学と人畜地ネットワークを形成し(全員)、これを基盤に、現地での資料・データ収集、試料分析、成果普及を行う(各担当者)。研究計画調書(図8)に記されたロードマップにしたがって、本研究は以下の手順で行うが、②、③の現地で収集した植生・土壌試料はモンゴル生命科学大学で分析を行い、⑧に関わる社会経済統計データの収集は同大学や政府機関で行った。 ②③初年度(2019)より利用し始めた遊牧生態系モデルをモンゴル全域へ適用する前に、既存の植生・土壌データが利用できる典型草原のBayan Unjuul、森林草原のBulgan、砂漠草原のTsogt Ovooに適用し、モデルによる植生動態の広域再現性を検証した(Nandintsetseg・Chang・江)。新型コロナウイルス禍のため、日本人研究者の現地調査が不可能であったので、既存データの利用を中心に研究を進めた(衣笠・Battsetseg)。 ⑧上記3地域で代表的な牧民世帯を選び、家畜、草地、所得、遊牧様式のデータを取得し、将来の牧畜政策に関するインタビュー調査を行った(小宮山・宮坂・Bakei・Battsetseg)。Zoom会議で調査内容を決め、現地調査はモンゴル人研究者が担当した。これらのデータを用いて、経済的持続性の評価を行うための世帯所得モデルは作成中である。その際、遊牧管理モデルと所得モデルの変数を関連づけることで、生態系・遊牧管理・牧民所得が連動する統合モデルを来年度には完成させる予定である(Nandintsetseg・Chang・宮坂)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス禍のため、日本人研究者のモンゴルへの渡航を延期したが、現地調査はモンゴル人研究者が担当したため、研究計画はおおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の夏にはモンゴルの研究機関や調査地において研究を実施する予定であるが、新型コロナウイルス禍のため現地への渡航が困難な場合には、Zoom会議による研究打合せやモンゴル人研究者のみによる資料・データ収集、試料分析、現地調査を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス禍により、モンゴルにおける現地調査のための海外出張が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。今年度は当初予定した海外出張の期間を延長し、現地調査を実施するか、海外出張が困難な場合は、モンゴル人研究者のみの現地調査を期間を延長して実施する。
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