研究課題/領域番号 |
19KK0029
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石川 知子 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (20632392)
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研究分担者 |
西川 由紀子 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (70584936)
山形 英郎 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (80222363)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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キーワード | 安全保障 / 経済グローバリゼーション |
研究実績の概要 |
2020年度は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、研究代表者、研究分担者、海外研究協力者のいずれも、予定していた海外調査は行うことができず、文献調査を中心とした研究活動を行うこととなった。研究代表者は、海外調査の困難を踏まえ、文献調査中心に研究が進められるテーマとして、サイバーセキュリティに焦点を絞ることとし、海外研究協力者と共同で、"Policy, and Borderless Security Threats: Potential & Limitations of the Current Framework"というタイトルで編著の執筆を企画し、2020年度にBook proposalのドラフトを完成させた。サイバーセキュリティをめぐる国家、民間セクター、専門家の各責任と、国際的な協力メカニズムの構築の必要性、具体的な方策につき、国際法及び国際関係論の専門家による分析を行う予定であり、著者候補者によるミーティングを2回に渡り開催した。研究代表者は、サイバーセキュリティ問題を抱える投資を受け入れる国の国際法上の責任に焦点をあてるため、米州人権裁判所、アフリカ人権委員会、欧州人権裁判所の判例を中心とした判例調査を網羅的に行った。本調査は、2021年度に執筆予定の上記著書のサンプル章の土台となる。海外研究協力者は、民間事業者によるサイバー被害(プライバシー等人権侵害)の責任が、国際法上国に帰属する場面の有無と範囲につき検討を行う。 その他、2020年度中、研究代表者、研究分担者、海外研究協力者はそれぞれ、安全保障に広く関連する論文、分担著書の発表、学会や国際シンポジウムにおける発表を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、研究代表者、研究分担者、海外研究協力者のいずれも、予定していた海外調査が行えていない(研究代表者と海外研究協力者が最後に行った海外研究調査は、2020年2月である。)一方、文献調査に基づき、編著のBook Proposalの執筆は行うことができた。また、2020年度中にそれぞれが、本研究課題に関する論文、分担著書、研究発表を行っており、一定の研究成果を挙げている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、計画している、研究代表者と海外研究協力者の編著"Policy, and Borderless Security Threats: Potential & Limitations of the Current Framework"のサンプル章を執筆し、出版社との交渉を行い、出版契約の締結を目指す。また、新型コロナウィルス感染症の拡大状況次第であるが、可能であれば欧州で調査及び発表の場を設けたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、2020年度の夏及び冬に研究代表者・研究分担者・海外研究協力者がそれぞれ予定していた海外調査が不可能となり、本課題にかかる海外出張の支出がなかったこと。2021年度以降に、状況が許す限り、海外研究調査及び、本課題の成果として、国際学会を、名古屋大学国際開発研究科とBIICLの共催により、英国で開催したいと考えている。
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