研究課題/領域番号 |
19KK0030
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西谷 祐子 京都大学, 法学研究科, 教授 (30301047)
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研究分担者 |
小田切 紀子 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (10316672)
小川 玲子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (30432884)
木村 敦子 京都大学, 法学研究科, 教授 (50437183)
原 めぐみ 和歌山工業高等専門学校, 総合教育科, 准教授 (90782574)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | 子の保護 / ハーグ条約 / 子の連れ去り / 子の権利 / 国際私法 / 学際研究 / 移民 / 児童の権利条約 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,研究代表者及び研究分担者がドイツ・フランス・英国等の研究者と密接に連携し,法学のみならず,社会学及び心理学の専門家も交えて,子どもの権利について学際的な国際共同研究を行うことを目的としている。2022年度には,研究代表者が少しずつドイツ及び米国等に渡航する機会を得ており,子どもの権利保護の視点から,国際的な子の連れ去り及び移民の子どもの権利保護について研究を進めることができた。 具体的には,西谷がドイツのマックスプランク国際私法及び比較私法研究所(ハンブルク所在)に渡航してミヒェルス所長と意見交換を行い,研究報告を2回行ったほか,ケルン大学マンゼル教授及びクレス教授とも密接に連携し,研究成果を発表することができた。また,米国では,西谷が2023年1~3月にニューヨーク大学ロースクールにて客員教授として「Globalization and Legal Pluralism」について授業を行う中で,諸外国の研究者と学際的な視点から研究交流をする機会を得ることができ,より広い理論的かつ哲学的な視点から,グローバル法多元主義の意義と課題,グローバル立憲主義に基づく民主化及び制度化の可能性,人権保障の枠組み等について検討を進めることができた。この間に国内でも他の研究者との連携を進めたほか,国内外からグローバル立憲主義や法理学等の複数の専門家を招聘して有益な意見交換を行うことで大きな成果につながったといえる。ただし,2022年度は,まだコロナ前のように容易に渡航できる状況ではなかったため,研究分担者による海外渡航は実現できなかった。それゆえ,少し時間をかけてより実質的に共同研究を進めることができるように,来年度以降も事業を継続することとし,海外の諸機関とも連携しながら,研究成果の発表のための準備を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの進捗状況は,おおむね順調である。これまで子どもの権利について多角的な視点から国際共同研究を進めるために,必要に応じてオンラインで国内外の研究者と連携してきたほか,2022年度は研究代表者がドイツ及び米国等に渡航して共同研究を推進し,また国内外の研究者を招聘してグローバル化の中での人権保障と子どもの保護という視点から学際的な研究を進めてきており,事業としての成果は挙がっていると評価してよいと思われる。ただし,コロナ禍の影響で海外渡航ができておらず,2022年度も渡航に困難があったため,研究分担者による海外渡航はまだ実現しておらず,当初予定していたほどには海外の研究者と直接の交流ができていない状況にある。そこで,2023年度にも事業を継続することとし,研究成果をまとめて公表できるように準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
本事業は,当初は2022年度を最終年度とする予定であったが,上記の理由から十分に海外渡航ができなかったこともあり,2023年度にも事業を継続し,成果をまとめて公表するための準備を進めることとした。2023年度には,研究代表者がドイツ,オランダ,英国,シンガポール等に渡航することを予定しており,いずれもグローバル化の中での人権保障のあり方や家族制度,子どもの保護,移民の子どもの社会的統合に関係するテーマについて国際共同研究を進める所存であることから,具体的な成果に結びつくものと期待される。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は,研究分担者による海外渡航が実現しておらず,本事業を実質的に遂行し,予定していた成果を挙げるためには,2023年度も継続して事業を行うのが相当であると判断されたため。
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