研究課題/領域番号 |
19KK0032
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡本 正明 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (90372549)
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研究分担者 |
足立 真理 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員 (10848675)
西島 薫 京都大学, スーパーグローバルコース人文社会科学系ユニット, 特定助教 (30838793)
島上 宗子 愛媛大学, 国際連携推進機構, 教授 (90447988)
森下 明子 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (40822739)
長谷川 拓也 東洋大学, アジア文化研究所, 客員研究員 (50760534)
林 憲吾 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (60548288)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | ツイッター / ビッグデータ / ガバナンス / インドネシア / 地域研究 |
研究実績の概要 |
本年度は、インドネシアのIT企業に依頼して収集したツイート・データそのものがどこまで精度の高いものなのかを確認する必要性から、皇学館大学の桐村准教授に依頼して、代表者、分担者、協力者らがツイッターのAPIを使って、自分たちでツイートデータを収集する研究会を5回にわたって行った。研究会では、ツイッター社にデータ取得の登録手続きを行い、ローカル・ガバナンスに関するツイートのデータ収集を行うだけでなく、地理情報とリンクさせる方法についても理解が深まった。世界標準時によるデータ収集を行っていたこと、キーワード検索でもさらなる精緻化が必要なことがわかった。また、ビッグデータを利用した分析スタイルは、フィールドデータに基づく分析スタイルと大きく異なっており、その差異を踏まえた研究手法を生み出していく必要性を痛感できている。こうした知見や反省点を踏まえながら、代表者、分担者が必要とする時期のツイートを改めて収集することで、データの精度を高めることができる体制を整えることができた。しかし、ツイッター社のCEOがイーロン・マスクに変わったことで、学術目的でのツイート・データ取得がどこまで可能になるのかが不透明になりつつあることが懸念材料である。このことは、ソーシャル・メディアのデータは公共性を持ちながらも、その運営主体が民間企業であるために、学術目的であってもデータへのアクセスがいつでも制限されうる危険性を持つことを意味しており、ソーシャル・メディア研究の難しさを示している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染症拡大に伴う渡航制限により、現地調査を行うことができなかった。そのため、本来は2022年度終了であったが、繰り越して2023年度終了とせざるを得なかった。また、ツイートデータの精度を再検討することに予想以上の時間がかかってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
代表者、分担者ともに、2023年度前半に分析対象とするツイートデータの取得を終えてしまい、そのデータの分析をする一方で、現地調査を2023年度中葉に行うことで、ビッグデータとフィールドデータの知見を組み合わせた研究成果を年度内に学会などで報告できる状態にしたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症拡大に伴い、代表者、分担者、協力者のさまざまな研究計画に遅滞が生じたことで、本科研による現地調査、ならびに、謝金による調査のための予定をうまく立てることができず、2022年度に実施できなかったため。2023年度中期に現地調査と謝金による調査を行う予定である。
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