研究課題/領域番号 |
19KK0094
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 (2020-2023) 九州大学 (2019) |
研究代表者 |
野口 高明 京都大学, 理学研究科, 教授 (40222195)
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研究分担者 |
三宅 亮 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10324609)
松本 徹 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (80750455)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | リュウグウ / C型小惑星 / (S)TEM / 砂の物質分析班 |
研究成果の概要 |
はやぶさ2探査機の持ち帰ったC型小惑星リュウグウ初期分析チームの一つである「砂の物質分析班」班長の本研究代表者野口,研究分担者松本と三宅,国際共同研究者Ishii, Stroud,Zega,Zolensky,Abreu,Harries,Langenhorst,Leroux,Beck,Bridges,Leeらからなる総勢65名のチームによって,リュウグウの宇宙風化が解明された。リュウグウの宇宙風化では,メテオロイド衝撃加熱による表面の溶融が顕著であった。また,太陽風照射が重要な役割を果たしている宇宙風化も見出すことができた。太陽風照射による宇宙風化は含水層状珪酸塩と無水鉱物では全く異なっていた。
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自由記述の分野 |
鉱物学,隕石学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙風化とは,大気のない天体が宇宙空間に長期間曝されている間に徐々に変化していく現象のことである。はやぶさ2探査機が持ち帰った小惑星リュウグウの試料を(走査)透過電子顕微鏡で詳細に研究した。リュウグウ物質には,表面から10ミクロンが隕石が小惑星に衝突した際の衝撃加熱で溶融したものが存在していた。リュウグウは含水層状珪酸塩鉱物という結晶水あるいはヒドロキシ基として水を含む鉱物を多量に含むが,この溶融層は完全に脱水していた。地上観測やはやぶさ2探査機のその場観測でリュウグウは天体全体が加熱され脱水している天体であるように見えていた原因はこの脱水溶融層にリュウグウ表面が薄く覆われているためらしい。
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