研究課題/領域番号 |
19KK0116
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅井 圭介 東北大学, 工学研究科, 教授 (40358669)
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研究分担者 |
野々村 拓 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60547967)
齋藤 勇士 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50828788)
小室 淳史 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (70733137)
安養寺 正之 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (70611680)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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キーワード | 流体制御 / 先進流体計測 / 低次元モデル / プラズマアクチュエータ |
研究実績の概要 |
研究計画の最終年度として,共同実験の実施と研究成果の論文化に力点を置き研究を推進した.課題の1つ「傾斜底面模型」については,昨年度フロリダ州立大(FSU)で共同実施した低速風洞実験のデータの解析を行った.この実験では東北大側が塗装型感圧塗料(PC-PSP)をFSU側が時分解粒子画像流速計測法(TR-PIV)を夫々担当した.その結果,底面後流に発生する渦対の振動現象を含む複雑な非定常流れ場の構造が明らかになり,その成果を国際共同論文として出版した.この実験の発展として,FSUでは低速と高速域の2つの風洞を用いて底面の外縁の曲率の影響を調べる実験が,東北大では0.3m磁力支持天秤装置(MSBS)を用いて機械的支持装置が流れ場に及ぼす影響を調べる実験が行われた.課題のもう一つ「超音速衝突ジェット」については,対象とする周波数域が高いため,新規にフリーベースポルフィリン(H2TCPP)を分子プローブとする陽極酸化型感圧塗料(AA-PSP)を開発した.この塗料は18kHzまでの周波数域の圧力変動が高感度で計測できる.予備実験は東北大で行われ,超音速衝突ジェットが誘起する地面板上の非定常圧力場をAA-PSPが用いて計測され,動的モード分解(DMD)を用いた解析の実証が行われた.FSUで実施したより大規模な衝突ジェット実験では複数ノズル模型が用いられ,取得したデータの解析が進められている.流体制御については,日本側はプラズマアクチュエータ,FSU側はマイクロジェットアクチュエータの効果を夫々実験により評価し,傾斜底面模型と超音速衝突ジェットの実験に適用するための参考データを取得した.人的交流については,コロナ禍の影響で2件の派遣計画がキャンセルされたが,最後に学生1名を2カ月間FSUに長期派遣し,風洞実験の支援の他PSP技術のFSUへの移植を促進することで,共同研究の内容を強化した.
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