研究課題/領域番号 |
19KK0128
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉川 洋史 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (50551173)
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研究分担者 |
新家 寛正 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40768983)
川村 隆三 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (50534591)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | レーザーアブレーション / レーザートラッピング / 結晶化 / 自己組織化 / 秩序構造形成 / 分子構造 / 有機・生体分子 / 無機塩 |
研究実績の概要 |
本共同研究では、台湾および日本で独自開発された2種類のレーザー結晶化技術を基盤とした秩序構造形成法を開発し、従来の性能や機能を超える革新的材料を創製することを目指している。 2022年度は、新型コロナウイルスの影響によりこれまで断念していた日台間の人的交流を一部復活させることが可能になり、対面での議論・実験も介しながら共同研究を推進した。 具体的には、結晶化についてはこれまでのモデル化合物だけでなく、溶質・溶媒の双方において様々な種類の物質に対象を拡大した。そしてこれまでに見出されてきたレーザー照射条件に関する知見を基に、それら物質群における結晶核発生や結晶成長の振る舞いを詳細に調べた。また、タンパク質などの生体分子の秩序構造形成に関してもさらに研究を進めた。これらの成果は国内・国際学会などで発表し、特に第12回CSJ化学フェスタ2022では学生ポスター賞を受賞するに至っている。 また2022年度は、日本と台湾それぞれにおいて合同の対面形式のセミナーも開催した。ここでは研究代表者、全ての研究分担者(2名)、さらには日台双方の研究者や学生を含めてのべ50名以上の参加者があった。これにより日台の共同研究ネットワークを大幅に拡大することに成功し、来年度のさらなる研究発展に向けた礎を構築することができた。実際本セミナーに参加していた学生数名が2023年度に日台それぞれで長期滞在をする予定となっており、研究代表者、分担者、研究協力者の枠組みにて国際共同研究を加速させる体制ができている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度後半から日台の対面での人的交流を再開することができたことにより、これまでに以上に活発な研究議論やそれに基づく実験・解析をすることが可能になった。それら成果の学会や論文も順調に増えており、本共同研究課題はおおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は数か月レベルでの長期滞在を含む人的交流を予定しており、現地でのレーザー実験を始めとする対面ベースでの国際共同研究の推進を活発にする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響が長引いており、今年度当初想定していた研究者の旅費が少なくなり、残額が生じた。残額は、来年度は研究課題を加速させるための旅費や物品費などに使用する予定である。
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