研究課題/領域番号 |
19KK0130
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金井 駿 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (40734546)
|
研究分担者 |
石原 淳 東京理科大学, 理学部第一部応用物理学科, 助教 (50801156)
|
研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2022-03-31
|
キーワード | 量子ビット / スピントロニクス / スピン中心 / 磁気トンネル接合 |
研究成果の概要 |
量子ビットのスケーリングに大きく影響する、電気的なスピン中心へのアクセスを将来的に達成するため、(1)磁気トンネル接合材料へのスピン中心の導入、量子状態の検出と、(2)母体材料選定手法の確立を行った。 (1)において、磁気トンネル接合として主に用いられるMgO中にNi欠陥を導入する方法を明らかにし、光学検出磁気共鳴(ODMR)を測定した。 (2)において、大規模行列計算を用いた材料探索を行い、長い位相緩和時間が予測される材料を予測した。加えて、位相緩和時間に対する母体材料物性の一般化スケーリング則を発見し、行列計算無く位相緩和時間を予測することが可能となった。
|
自由記述の分野 |
量子スピントロニクス
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
【学術的意義】本研究の最も簡単な場合である、1電子スピン-1核スピンの相互作用下のHahnエコーコヒーレンスの理論的研究は1950年代に端を発する。本理論における学術的目的は、「身の回りにある実用的な材料におけるスピンコヒーレンスを理論的に記述する」ことであり、半世紀を掛けてこの目標に初めてひとまず解を与えることになった。 【社会的意義】これまで行列計算を用いて、1つ当たり何日も掛けて計算してきた位相緩和時間を、関数電卓や表計算ソフトで瞬時に誰でも計算できるようになったことは、こうした計算手法が格段に「使える」ものになったことを意味している。
|