研究課題/領域番号 |
19KK0135
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
笹木 圭子 九州大学, 工学研究院, 教授 (30311525)
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研究分担者 |
三木 一 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10706386)
金田 隆 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (20243909)
GUO BINGLIN 九州大学, 工学研究院, 学術研究員 (60839588)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | 超難処理炭素質金鉱石 / 酵素反応 / リグニン分解酵素 / 金 / 炭素質物質 / ラマン分光 / グラファイト化度 / QEMSCAN |
研究実績の概要 |
豪州から超難処理炭素質金鉱石試料を提供してもらい、そのキャラクタリゼーションとして、X線回折による結晶相、ラマン分光によるグラフィティック度、CHN分析をおこない、鉄酸化菌による硫化鉱物の分解後の試料を作成を一部おこなった。この間Skype会議と電子メールによるやりとりを行ってきた。豪州側ではFire assayによる金含有量の定量を実施中である。炭素質物質の酵素分解反応のモデル試験を計画し、酵素の活性、入手のしやすさから、可能性のありそうなものを絞り込み、化学反応との併用もふくめて検討した。今年度はAu(CN)2-の吸着量から、間接的に有望な前処理法を絞り込み、ファントン反応だけではAu(CN)2-の吸着ロスが多くあらわれ、適切ではないこと、何らかの酵素処理が必要なことがわかった。白色腐朽菌からの分泌酵素であるリグニン分解性酵素(リグニンペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ)は基質特性が低く、分別定量が困難であるが、キャピラリー内で酵素反応を行い、電気泳動法により酵素反応生成物を測定することにより、可能になることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
3月下旬に豪州へ訪問し、鉄酸化菌による硫化鉱物分解後の試料を持ち込んでQEMSCAN観察と解析をおこなう予定であったが、世界的コロナウイルス感染拡大のため渡航は叶わなかった。また、Fire assayを豪州側で実施中であるが、世界的コロナウイルス感染拡大のため先方の研究活動の進捗状況がつかめない。
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今後の研究の推進方策 |
豪州側が保有する統合的鉱物解析装置によってバイオ処理後の中間体の観察、金日微粒子との関係を明らかにし、ロスを最小化したプロセスの提案をしたい。
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