研究課題/領域番号 |
19KK0144
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
天尾 豊 大阪市立大学, 人工光合成研究センター, 教授 (80300961)
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研究分担者 |
山田 裕介 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (30358270)
田部 博康 京都大学, 高等研究院, 特定講師 (50803764)
池山 秀作 大阪市立大学, 複合先端研究機構, 特任助教 (10803398) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | 二酸化炭素還元 / 生体触媒 / 人工補酵素 / 半導体光触媒 / 多孔質材料 |
研究実績の概要 |
本堤案は,二酸化炭素還元触媒活性を持つ機能性多孔質材料で安定化したギ酸脱水素酵素と光触媒材料とを複合化した「光触媒-生体触媒複合 系」へ展開し可視光駆動型二酸化炭素-ギ酸変換系創製を目指す.本提案でキーマテリアルとなる機能性多孔質材料を設計・創製という重要な役割を国際共同研究者Kevin C-W. Wu教授と研究分担者(若手研究者)が中心となって担い,国際共同研究者と共に斬新な二酸化炭素の光還元系創製を目指す.本年度も昨年同様2019年度に国際共同研究者Kevin C-W. Wu 教授との共同研究実施の打ち合わせを目的とした研究セミナーでの研究計画に基づき,研究代表者・研究分担者及び若手研究者が国立台湾大学に一定期間滞在し金属錯体色素や半導体光触媒,電子メディエータ及びギ酸脱水素酵素とを機能性多孔質材料を介してハイブリッド化し,新たな二酸化炭素の光還元系構築に関する実験・研究を進める予定であった.しかしながら,本年度も2020年度と同様年間を通じてCOVID-19の感染拡大の影響を大きく受け,台湾への渡航許可が下りなかったため現地での実験推進は断念せざるを得なかった.そのため国際共同研究者Kevin C-W. Wu 教授とは電子メールおよびオンラインでの共同研究実施の打ち合わせの実施にとどまった.オンラインでの研究打ち合わせに基づき,国内にてハイブリッド型二酸化炭素の光還元系の構築に着手し、新たな電子メディエータやコロイド状微粒子触媒の創製を達成できた.実質的な国立台湾大学での共同研究は2022年度へ延期せざるを得なかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度も1年を通じてCOVID-19の感染拡大の影響を大きく受け渡航できなかったため、国際共同研究者Kevin C-W. Wu 教授と構成員とオンラインでの共同研究実施の打ち合わせしかできなかったため進捗状況としてはやや遅れている.一方で、昨年度から国際共同研究を進めるための基礎的知見を得る研究計画を討議し,研究実施計画を再度策定した.その結果,国内にてハイブリッド型二酸化炭素の光還元系の構築に着手し、新たな電子メディエータやコロイド状微粒子触媒の創製を達成できるに至った.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は2020度以降実施できなかった国立台湾大学での実施内容を国際共同研究者Kevin C-W. Wu 教授とのオンラインによる実験方法の情報交換を実施し、その情報を基に国内にて可視光による効率的二酸化炭素の光還元系を構築するための要素技術,用いるギ酸脱水素酵素や光触媒材料固定に最適な多孔質材料の設計指針を決定し,早期に実験を推進するとともに,COVID-19の感染拡大の影響がなくなり、渡航許可が下り次第,国立台湾大学にて長期滞在し実験を推進する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度も昨年度同様COVID-19感染拡大の影響から当初計画の国立台湾大学での長期滞在実験が不可能となった.加えて、国際共同研究成果を発表する国際会議も現地開催がなく、大部分の実施計画を2022年度以降に延期せざる得ない状況であった.2022年度も前期はCOVID-19感染拡大の影響から現地での滞在実験はできないことが予想されるため,オンラインで実験計画を討議し,引き続き国内で可能な実験を進める.これらの研究計画を基に2,000,000円を試薬等実験消耗品として研究構成員で使用する.昨年度は国内で可能な実験を進めた結果,ハイブリッド型二酸化炭素の光還元系の構築に着手し、新たな電子メディエータやコロイド状微粒子触媒の創製を達成でき,学術論文執筆に至っていることから論文投稿掲載料(100,000円)として使用する.2022年度の後期に渡航が可能になり次第旅費として残額を使用する.
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