研究課題
本年度も引き続き、新型コロナウイルス感染症の流行のため、予定していたマレーシアおよびガボンでの野外調査の実施は困難であった。そのため、当初計画にはなかった国内の飼育類人猿およびヒトを対象とした試験管内発酵試験を実施した。実験を実施したのは、京都市動物園、日本モンキーセンター、東山動物園、多摩動物公園、豊橋総合動植物公園、浜松市動物園、平川動物公園、京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリの、ゴリラ、チンパンジー、スマトラオランウータン、ボルネオオランウータン、ボノボと、犬山市気候に在住している成人である。実験は2021年4月から7月にかけて行った。予備的な分析結果によれば、種間で腸内細菌の発酵能力には大きな差はなかったが、種内で大きな変異が見られた。これは、飼育施設間での給餌内容の差が影響している可能性がある。
3: やや遅れている
飼育類人猿およびヒトについて実験を行うことができたという進展があったものの、新型コロナウイルス感染症の流行のため、予定していた野生個体での実験は、いまだに実施できていない。
飼育類人猿およびヒトの実験について、得られた試料の遺伝子解析を進めるとともに、状況が許せば、野生個体についての実験を実施する。
新型コロナウイルス感染症の流行のため、予定していた海外での実験ができなかった。渡航が可能な状況になり次第執行する予定である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 3件)
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