研究課題/領域番号 |
19KK0187
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 国立遺伝学研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
石川 麻乃 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (20722101)
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研究分担者 |
北野 潤 国立遺伝学研究所, ゲノム・進化研究系, 教授 (80346105)
山崎 曜 国立遺伝学研究所, ゲノム・進化研究系, 助教 (40816021)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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キーワード | 緯度適応 / 季節性繁殖 |
研究成果の概要 |
緯度勾配への適応は生物に見られる普遍的な現象である。特に繁殖期の長さや時期は緯度勾配によって大きく異なる。しかしどのような遺伝子がこの緯度勾配による繁殖期の適応進化を実現してきたのかはほとんど分かっていない。本課題では、広域な緯度に生息するヨーロッパのイトヨを解析し、緯度適応による繁殖期の進化が、淡水進出に伴う繁殖期の進化とは別の機構で生じていることを示した。
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自由記述の分野 |
進化生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の形質は、しばしば緯度と相関する。これは緯度の違いが、日長や温度などの非生物的環境、あるいはそれによって生まれる生物的環境の勾配を作り、異なる選択圧をもたらすからである。特に繁殖期の変化は、種分化の引き金となり、集団の更なる多様化を引き起こす。このため、繁殖期の緯度勾配は、種分化速度を介して、地球上の種多様性の緯度勾配を作り出す重要な要素になりうる。本研究の今後の解析により、繁殖期の長さや時期を決定する新たな遺伝子を見出すことで、種多様性を生む機構を理解することができる。また、これらを他種に応用することで、水産・畜産利用価値の高い生物の効率的な育種システムを確立できる。
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