研究課題
本研究はがん骨転移の根幹である、がん細胞が産生するコラゲナーゼによる骨コラーゲンの分解に伴う剛性変化によるがん細胞の移動調節のメカニズムを明らかにすることである。さらに、分子標的薬である特異抗体にコラゲナーゼ感受性を導入して、がん転移の治療因子創出を目指した国際共同研究を実施することである。研究期間中は、海外渡航制限のため往来の制限はあったが、オンラインを活用し、全ての研究項目は予定通り実施した。がん細胞の移動におけるマトリックス分解酵素の役割解明において、東京農工大学では作成したコラゲナーゼ発現細胞、及びコラゲナーゼ非発現細胞の標的遺伝子として、MMP13やMT1MMPをサイレンシングして、移動様式と移動距離の測定を実施した。低分子人工抗体の開発として、がんの分子標的であるHerを標的とした抗体の高精度化を計り、作製した抗体を用いてがん細胞移動・浸潤への有効性評価を解析した。がんの細胞浸潤とマトリックス分解酵素の役割解明では、 オックスフォード大学では、コラゲナーゼ発現細胞、及びコラゲナーゼ非発現細胞を用い、コラーゲンコート(2D)上あるいはコラーゲンゲル上(3D)上のがん細胞移動実験を行い、異なったコラーゲン硬度での細胞移動の測定解析を実施した。がん転移モデル系を用いた骨転移の評価解析では、オックスフォード大学で作成したコラゲナーゼ発現及びコラゲナーゼ非発現の骨転移性がん細胞を用いてIn vivo試験を行った。本研究の各実験項目の実施により、MMP13やMT1MMPは剛性が異なるコラーゲンによる骨転移性がん細胞の移動に影響を与えることが明らかとなった。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 7件、 査読あり 18件、 オープンアクセス 16件) 学会発表 (24件) (うち国際学会 7件、 招待講演 4件)
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