研究課題/領域番号 |
19KK0200
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
所 正治 金沢大学, 先進予防医学研究センター, 准教授 (30338024)
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研究分担者 |
吉川 尚男 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (50191557)
松村 隆弘 北陸大学, 医療保健学部, 助手 (20808638)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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キーワード | 腸管寄生原虫 / インドネシア / 新生児 / 腸内微生物叢 / 分子疫学 / 発育不良 / 観察研究 / コホート研究 |
研究実績の概要 |
・途上国の出生から2歳までの乳幼児期を対象とした観察的コホート研究として、寄生虫分子疫学調査をインドネシアで実施する本研究の準備を進めてきたが、2020年3月に予定していた第1回の現地訪問は新型コロナウイルス事態によって中止となった。この事態を受けて、状況が改善し次第、研究を実施するため、以下の準備を進めた。 ・われわれ外国人研究者がインドネシアにおいて調査研究を実施するうえで不可欠なインドネシア研究技術省への研究実施申請関係書類の準備を進めた。現地協力研究機関であるエイクマン研究所、また、日本側関係機関である金沢大学、奈良女子大学、北陸大学のそれぞれからの承認推薦、各機関における研究倫理申請の準備をおえたほか、詳細な研究計画書の作成を通じて、最終的なフィールド研究のプロトコルの準備を進めている。本研究許可の承認には、ジャカルタの研究技術省における面談が最終的に必要なため、準備を整え日本、インドネシア間の往来の再開を待つ。 ・寄生虫分子疫学研究に不可欠な腸管寄生原虫のPCR-シークエンス検出法について、従来法の改善を含めた最適化を実施した。新たなデータベース情報に基づくプライマーの新規設計により、感度・特異性の改善をはかるトライアルを従来取得済みサンプルをもちいて実施し、一定の成果を得たため、本研究プロトコルに使用予定である。 ・本研究において使用を予定しているキット等の事前テストを進め、選定・購入を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス事態によってインドネシア訪問が不可能となり、今年度のインドネシア訪問が中止されたため。
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今後の研究の推進方策 |
・ネットを通じたコミュニケーションによって現地協力研究者と観察コホート研究の準備を進める。また、本研究で使用予定の消耗品の購入およびプロトコルの最適化を進め、新型コロナウイルス禍が落ち着き次第、確実に本研究計画が開始できるよう準備を進める。 ・フィールド予定地であるスラウェシ島ブルクンバエリアは、インドネシア国内でもローカルな地域にあたるため、現在までコロナウイルスの侵入を疑わせる徴候はないが、波及による被害が発生するような場合には、本研究の現地協力者である助産婦アカデミーのメンバーを通じて、特に本研究のコホートで対象となる妊産婦・新生児へのサポートを考慮し、コホート対象者との信頼関係を構築する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス禍によってインドネシアへの渡航が今年度中に実施できなかったため。 次年度以降において購入予定であった消耗品の前倒しでの購入等によって予算使用につとめたが、主に旅費分等が次年度使用額となった。研究許可申請による別途のインドネシア訪問は、いずれにせよ必要なため、渡航可能となり次第、旅費分の執行を次年度以降に実施する。
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備考 |
インドネシアをフィールドとした研究の概要と成果を提示。
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