研究課題/領域番号 |
19KK0200
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
所 正治 金沢大学, 医学系, 准教授 (30338024)
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研究分担者 |
吉川 尚男 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (50191557)
松村 隆弘 北陸大学, 医療保健学部, 助教 (20808638)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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キーワード | 腸管寄生原虫 / インドネシア / 新生児 / 腸内微生物叢 / 分子疫学 / 発育不良 / 観察研究 / コホート研究 |
研究実績の概要 |
本研究は、新生児とその母親を対象とした、2年間のコホート研究として実施するため、現地協力者による継続的なサンプル採取が必須である。当初の研究計画では、日本側研究者の年2回の訪問によって、研究に必要な機材等の輸送と研究計画の実施管理を実施する予定だったが、新型コロナウイルス事態にともなう渡航制限のため、現地への渡航と研究活動が実質的に実施不可能となったため、現地協力機関との業務委託契約を締結後の業務委託により、本研究計画を実施することとした。 業務委託の詳細としては、総計100人の新生児をリクルートし、出産時から6ヵ月間隔で2年間の糞便・血漿サンプルを継続的に採取する。必要機材については、日本側で調達した資材を2021年4月にEMSによって現地に送付した。委託費用は総計18,000米ドルだが、初年度である本年は半額の9,000米ドルを8月1日までに国際送金した。現地での倫理委員会の承認を待ち、2021年10月にリクルートを開始した。当初予定通り、100名の新生児の参加を得て、第1回のサンプル収集は11月までに完了した。 収集されたサンプルはこれまでのところハサヌディン大学の現地協力研究者のラボに保存されている。今後の計画としては、2022年5月に委託先協力研究者による2回目のサンプル収集があり、また、2回目の送金9,000米ドルを2022年8月1日までに実施予定である。2022年10月の第3回収集の際には、日本側研究者がインドネシアを訪問、ストックサンプルを回収帰国し、解析を開始する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス事態によってインドネシア訪問が出来なかったため、研究委託による研究の実施をはかったため、当初予定から約2年、研究計画の開始が遅れた。さらに、サンプルの移送が困難だったため、サンプルの解析については次年度からようやく開始できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
サンプル解析方法の最適化はすでに日本側で準備できているため、サンプルの移送が実現できしだい、解析を開始し、事業期間の終了までには、初期データの知見は得られるとみている。サンプル収集は本事業期間終了後もさらに継続し、学童年齢まで評価することが望ましいため、2023年度にこの初期データの知見をベースとした本研究計画の継続研究を新たに申請し、研究目的の完遂をはかる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス事態によってインドネシア訪問が出来なかったため、渡航費用等については次年度、渡航可能になった時点で順次執行予定。
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