研究課題
2019年に報告した母乳中のノロウイルス特異的IgA抗体の濃度と交叉反応に関する論文をペルーカエタノ大学、米国ジョンスホプキンス公衆衛生大学院、米国医薬品食品安全局(FDA)と共同で執筆し発表した(Labayo, EClinical Medicine, 2020)。さらに、昨年度に引き続き母乳中のノロウイルス特異的抗体の検索を進めた。ペルー共和国の誕生コホート研究で収集された検体を用い、ノロウイルスGII.4(Farmington Hills 2002型)に特異的な免疫グロブリンG(IgG)の検出と定量化を目的とし、ウイルス様粒子を用いたELISA法の適正化を行った。また、ウイルス粒子とヒト細胞との接触を遮断する抗体(Blockade Antibody)を検出するELISA法の適正化を行った。また、母乳中の細胞外小胞中に含まれる免疫学的因子の検索のため、母乳検体より細胞外小胞の検出方法の適正化を行った。昨年度に引き続き、新型コロナウイルスの流行により、両国間での対策や渡航制限のため現地での調査ができていない。カエタノ大学の研究者とはオンラインでの話し合いを続けている。
4: 遅れている
新型コロナウイルスの流行により、2020年度はペルーと日本両国間の移動が制限されている。検体採取を行うフィールド調査員や現地実験室の安全が確保できていない。
ノロウイルス特異的IgG抗体を臨床検体で評価し、乳児のノロウイルス感染の有無や症状の有無との相関について解析する。加えて、母乳中の中和抗体等、母乳中の免疫学的因子の検索をさらに進める。新型コロナウイルスの流行状況を見極めつつ、現地での検体収集方法を見直し可能な範囲での調査を進める。
新型コロナウイルスの流行により、2020年度はペルーと日本両国間の移動が制限されている。検体採取を行うフィールド調査員や現地実験室の安全が確保できていない。ノロウイルス特異的IgG抗体を臨床検体で評価し、乳児のノロウイルス感染の有無や症状の有無との相関について解析していく予定である。加えて、母乳中の中和抗体等、母乳中の免疫学的因子の検索をさらに進める。新型コロナウイルスの流行状況を見極めつつ、現地での検体収集方法を見直し可能な範囲での調査を進める方向で検討している。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
EClinicalMedicine
巻: 27 ページ: 100561
10.1016/j.eclinm.2020.100561