研究課題/領域番号 |
19KK0250
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
峠 哲男 香川大学, 医学部, 教授 (80197839)
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研究分担者 |
高田 忠幸 香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (10714272)
出口 一志 香川大学, 医学部, 准教授 (80263896)
國土 曜平 香川大学, 医学部, 寄付講座教員 (80855122)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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キーワード | 経頭蓋直流刺激 / 神経リハビリテーション / 運動機能 / 最大筋収縮 / 認知機能 |
研究実績の概要 |
今年度は本研究を実施するにあたり、まず本研究に必要不可欠である経頭蓋直流刺激装置(MxN HD-tDCS)の購入を行った。さらに機器の使用法について医療機器メーカーの担当者から実地に指導を受けて、機器を使用してみた。また、当研究室に配置されている運動誘発電位の記録装置とのセッティグを行い、実験が開始できるように実験機器の調整を行った。実験の開始にあたっては、国外共同研究者のNitsche教授とは2019年9月20-26日にドイツ、ドルトムントで開催された第13回国際複合医工学会国際会議で訪独したおり研究の打ち合わせを行うとともに、若手研究者の高田の渡独についての打ち合わせを行った。その後はメールにより連絡を取り、実験に関するアドバイスを頂いている。また、経頭蓋直流刺激に関する国内外の文献収集や、国内の当該研究に関連する分野の研究者からは、日本神経治療学会、日本臨床神経生理学会等に出席し、情報交換を行った。また、t-DCSに関するシンポジウムを日本神経学会総会や第14回国際複合医工学会学術集会において開催する企画を行った。 研究計画書では、本年度においては正常人における最大筋収縮時経頭蓋直流刺激(tDCS with MVC)が運動機能に与える影響に関するプレテストを行う予定であったが、研究を行うには香川大学医学部倫理委員会の承認が必要であるため、承認が下り次第、研究を開始する予定である。本研究は最大筋収縮時経頭蓋直流刺激と最大筋収縮時磁気刺激の比較を行うことが目的の一つであるため、最大筋収縮時磁気刺激の刺激時間や筋収縮力の変化による影響について実験を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の進捗状況は上記のとおりであるが、本実験において使用する経頭蓋直流刺激装置(MxN HD-tDCSは、日本国内でまだ導入が始まったばかりであり、一旦、医療機器メーカーに納入された後に機器の不良が判明し、修理を必要としたために購入する時期2か月ほど遅くなり、研究の開始が遅れてた。現在は機器も修理されておりいつでも研究が開始できるように機器の使用方法について訓練を行っている。 また本研究の開始にあたっては香川大学医学部倫理委員会による本研究の承認が必要であり、現在は申請を行っている段階である。 当初の研究計画では、国外共同研究者であるNitsche教授とは、ドイツ、ドルトムントの研究室に2019年9月20-26日、2020年2月17-13日に訪問予定であったが、2020年2月17-13日の訪独に関しては新型コロナウイルス感染の影響で実施できなかったが、Nitsche教授とはメールによって連絡を取り合い、今後の研究の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の本研究の展開としては、なるべく早く香川大学倫理委員会からの承認を得て、実験を開始する。2020年度の実験計画としては、当初の計画どおりに、まず正常人における最大筋収縮時経頭蓋直流刺激(tDCS with MVC)が運動機能に与える影響に関するプレテストを行う。プレテストは我々がこれまで行ってきた最大筋収縮時磁気刺激法による筋力増強法と同じ実験方法で行い、経頭蓋直流刺激と経頭蓋磁気刺激の比較を行う。この実験は10名の正常者において実施する予定なので、終了次第、次の本テストに実験を移行する。本テストでは経頭蓋直流電気刺激の刺激時間を変化させてその効果を比較する。 これらの研究データがそろった段階で、2020年度中にはドイツ、ドルトムントのNitche教授の研究室を訪問し、研究データのまとめと今後の実験計画について打ち合わせを行う。また若手研究者の高田は2020年9月からNitsche教授の研究室に研究留学を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染の影響により、渡独時期を2021年3月に延期する。
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次年度使用額が生じた理由 |
経費の振り込みが2019年末となり、また機器の購入が遅れたことで、研究に遅れが生じ、経費の使用が遅延した。また新型コロナウイルス感染に伴う学会等の自粛により、旅費等の支払いもなくなったため。繰り越し額の今後の使用計画としては、消耗品費等の支出に充てる。
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