研究課題
本研究を開始するにあたり、研究に必要不可欠である経頭蓋直流刺激装置(MxN HD-tDCS)を2019年度に購入したが機器の不備が見つかり、修理に3か月ほどの時間を要した。機器の使用法については医療機器メーカーの担当者から実地に指導を受けて機器を使用した。また、当研究室に配置されている運動誘発電位の記録装置とのセッティグを行い、実験が開始できるように機器の調整を行った。実験の開始にあたっては、国外共同研究者のNitsche教授と2019年9月に訪独したおり研究の打ち合わせを行うとともに、若手研究者の高田の渡独についての打ち合わせを行った。その後はメールにより連絡を取り、実験に関するアドバイスや高田の訪独の時期に関して意見交換をした。2020年8月に開催された第14回国際複合医工学会学術集会においては最大筋収縮時磁気刺激が脳卒中による手の麻痺を改善する効果について発表を行った。第61回日本神経学会学術大会では経頭蓋直流刺激(t-DCS)に関するシンポジウムを企画した。また、t-DCSに関する国内外の文献収集や、日本神経治療学会、日本臨床神経生理学会等に参加して、国内の当該研究に関連する分野の研究者から情報を収集した。2020年度においては正常人における最大筋収縮時経頭蓋直流刺激が運動機能に与える影響に関するプレテストを行う予定であり、研究を行うにあたり香川大学医学部倫理委員会に当研究の申請を行った。また本研究は最大筋収縮時経頭蓋直流刺激と最大筋収縮時経頭蓋磁気刺激の比較を行うことが目的の一つであるが、その基礎データとなる筋収縮時磁気刺激において筋収縮力や筋疲労が筋力増強に与える影響について実験を行い、最大筋収縮よりも筋収縮力を50%程度に微細に調整させた方が、より運動ニューロンの興奮性が増すことを明らかにし、結果をまとめて学会や学術論文として発表する準備を行っている。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 4件)
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