研究課題/領域番号 |
19KK0280
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
山谷 泰賀 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, グループリーダー(定常) (40392245)
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研究分担者 |
高橋 美和子 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, 主幹研究員(任非) (00529183)
寅松 千枝 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90421825)
KANG HANGYU 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, 研究員(任常) (90824467)
田久 創大 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, 博士研究員(任常) (60796473)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2021-03-31
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キーワード | PET / in-beam / 粒子線治療 / DOI |
研究実績の概要 |
本研究では、がん診断・治療の発展に貢献する日独間国際共同研究を実施することにより、日本の強みであるPETイメージング物理研究を格段に発展させることを目指す。具体的には、ミュンヘン大学Katia Parodi教授のSIRMIOプロジェクトに参加し、陽子線治療ビーム照射とPET分子イメージングが同時にできる世界初となる小動物実験プラットフォームを共同開発する。具体的には、SIRMIOプロジェクト用の小動物OpenPET装置を開発し、ファントムおよび動物実験にて、①腫瘍可視化+②ビーム可視化+③治療効果可視化のコンセプト実証を行う。 初年度は、PET検出器の基礎研究を行った。具体的には、in-beam小動物PETイメージングのために片面読み出し方式を用いたスタガー型3層DOI PET検出器を試作した。提案した片面読み出し方式DOI PET検出器は、3層のスタガー型LYSO結晶アレイ、厚さ1 mmのライトガイド、3.2 mmピッチの8×8 SiPMアレイ(S141610-3050HS、浜松ホトニクス)で構成されている。2次元ポジションマップ上でDOI情報を取得するために、LYSOアレイは1層目22×23配列(5 mm長)、2層目23×23配列(6 mm長)、3層目24×24配列(9 mm長)のスタガー構造で積層した。LYSOアレイの結晶ピッチは1.0 mm、合計の長さは20 mmである。64個のSiPMアノード信号は、抵抗網回路を使用して4つの位置信号にまとめた。データ収集系にはCAMAC DAQを用いた。各層の結晶ピクセルは、2Dポジションマップにおいて識別できた。エネルギー分解能とコインシデンス時間分解能は、それぞれ23.8±7.0%、2.4±0.4 nsであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスによる海外渡航制限を受け、予定していたドイツ出張がキャンセルとなり、ミュンヘン大学との共同実験が次年度に持ち越しとなった。
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今後の研究の推進方策 |
開発した片面読み出し方式のスタガー型3層DOI-PET検出器の改良を継続する。具体的には、検出器の結晶は1 mmピッチ、結晶の合計の長さは20 mm、SiPMアノード信号の多重化比は64対4とする。そして、ミュンヘン大学と共同で、陽子線治療用のin-beam小動物PET装置を開発していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスによる海外渡航制限を受けて、2020年3月に予定していた相手先訪問(ドイツLMU)がキャンセルになったため。その分の旅費を次年度繰り越しにして、次年度なるべく早い段階に、予定していた相手先訪問を実施する予定である。
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