研究課題/領域番号 |
19KK0314
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
棟居 徳子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50449526)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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キーワード | 移民高齢者 / ヘルスケア / 人権影響評価 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、基課題「人権影響評価の理論及び方法論に関する研究」で検討してきた人権影響評価の理論と方法論をベースに、主に高齢者と外国人の人権に焦点を当てた医療政策の評価のための人権ガイドラインや人権指標について検討し、それを基にいくつかの国の医療政策の人権影響評価を実施することを目的としたものである。 本研究課題は、オランダ・Groningen大学のBrigit Toebes教授との国際共同研究であり、2021年8月~2022年8月の1年間、研究代表者の棟居がGroningen大学に滞在して実施するものである。本年度は、そのGroningen大学での在外研究期間に当たり、Toebes教授と本研究プロジェクトについて打ち合わせしながら進めてきた。棟居の滞在期間が1年間と短い為、オランダでの研究対象を移民高齢者に限定し、オランダを含めたヨーロッパ諸国における移民高齢者のヘルスケアアクセスに関する現状を人権、とりわけ健康権保障の観点から分析することとした。 本年度は、昨年度に引き続き、関連する文献・資料の収集とこの分野の研究者へのヒアリングを実施するとともに、関係機関・団体への訪問調査を行った。また、これまでの研究成果を図書(分担執筆)で公表するとともに、研究会及び国際学会において報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症の影響と、さらにウクライナ戦争の影響によって、当初予定していた関係機関・団体の調査の実施が遅れたものの、日本帰国前にいくつかの機関・団体に訪問することができた。また、予定していた国際学会にも参加することができ、研究成果の報告することができた。さらに、ヨーロッパにおいて、移民高齢者のヘルスケアの研究をしている他分野の研究者たちとも交流することができ、今後の学際的国際共同研究の基盤を作ることが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は再びオランダに短期滞在し、2022年度に実施することが出来なかった調査を実施するとともに、Toebes教授やその他のオランダの研究者たちと今後の共同研究について打ち合わせを行う。今後は法学のみならず、公衆衛生・医学の研究者たちとの学際的国際共同研究も進めていく予定であり、そのための研究助成金獲得の準備を進めていく。
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