イスラエルがサウジアラビア・UAEなどの湾岸アラブ産油国との間で水面化で進める安全保障協力について、イスラエルの主要な研究機関との関係構築を通して調査研究を行った。2020年8月に表面化したイスラエル・UAEの間のアブラハム合意を先取りして研究を開始し、合意以後のイスラエル・UAE関係の発展を、公式に公開されている部分と、非公式に行われている部分の双方について現地のシンクタンクと共に詳細に観察した結果、湾岸産油国は指導層の高次の戦略的判断によりイスラエルとの関係改善を維持し、イスラエルの要望を原則として拒否はしないものの、全面的にも受け入れず、関係は非対称なものとして持続する傾向が確認された。
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