• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

中性子ー陽子対密度汎関数の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0343
研究機関筑波大学

研究代表者

日野原 伸生  筑波大学, 計算科学研究センター, 助教 (80511435)

研究期間 (年度) 2020 – 2022
キーワード原子核密度汎関数法 / 二重ベータ崩壊 / 対相関
研究実績の概要

本研究課題の目的は原子核エネルギー密度汎関数の中性子-陽子対相関部分を既知の実験データを用いて決定し、未知の量である、ニュートリノの質量の決定に重要となるニュートリノレス二重ベータ崩壊行列要素や、元素合成のrプロセス経路決定に重要となる中性子過剰不安定核のベータ崩壊半減期を予言できる、精密な原子核エネルギー密度汎関数を構築することである。
原子核基底状態での中性子-陽子対相関の性質を調べるために原子核密度汎関数コードの構築を行っている。2021年度から準備しているアイソベクトル型の対相関・対凝縮の分析をまとめた論文は、海外の共同研究者が多忙なこともあり、まだ投稿に至っていない。また、この研究課題推進のために2021年度中に共同研究者の所属する研究機関への長期滞在を開始する計画であったが、年度中は海外出張が不可能であった。そのため、他の研究課題を優先して取り組み、本研究課題については遅れが生じている。
その一方で、ニュートリノを2つ放出する二重ベータ崩壊の原子核行列要素を効率的に計算するためのコードの開発が完了し、すでに存在する原子核エネルギー密度汎関数を用いて二重ベータ崩壊の原子核行列要素計算を系統的に行った。一部の同位体では原子核行列要素値の実験値と計算値で系統的なずれが見られるため、ニュートリノを2つ放出する二重ベータ崩壊の半減期を用いることで、原子核密度汎関数の中性子-陽子相関部分の改良の可能性があることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年度中に共同研究者の所属する研究機関への滞在を開始する予定であったが、コロナの世界的な状況により海外出張が不可能であったため、本研究課題の進捗に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

2022年度に入り、海外出張が再開されつつあるため、情勢を見つつ研究機関への訪問を開始し、本研究課題を集中的に推進したいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Global calculation of two-neutrino double-β decay within the finite amplitude method in nuclear density functional theory2022

    • 著者名/発表者名
      Hinohara Nobuo、Engel Jonathan
    • 雑誌名

      Physical Review C

      巻: 105 ページ: 044314

    • DOI

      10.1103/PhysRevC.105.044314

    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi