本研究では、超偏極-核磁気共鳴画像法 (HP-MRI) および新規化学放射線療法を基盤に、がん悪性血管を標的とする高精度個別化医療の確立を最終目標とした国際共同研究を実施した。基課題において創出した、がん血管新生や転移を予知する HP-MRI 代謝診断センサーと、がん血管阻害型の新しい放射線増感剤を用い、当時国内には存在しなかった臨床用および世界最高性能の偏極機を用いて諸条件を検討し、臨床応用を想定した診断治療のモデル実験に取り組んだ。これにより、従来のがん診断治療における問題点を一掃する新しい角度からのがん個別化医療の可能性を証明し、その実用化開発に向けた研究基盤創成を加速的に推進した。
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