研究課題/領域番号 |
19KT0002
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 靖子 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70262483)
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研究分担者 |
大平 英樹 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90221837)
金 明哲 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (60275469)
池野 絢子 京都造形芸術大学, 芸術学部, 准教授 (80748393)
重見 晋也 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (40303573)
葉柳 和則 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (70332856)
中川 拓哉 名古屋大学, 人文学研究科, 博士候補研究員 (10829906)
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研究期間 (年度) |
2019-07-17 – 2022-03-31
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キーワード | テキストマイニング / ファシズム / 情動 / 機械学習 |
研究実績の概要 |
メンバーがほぼ全員互いに研究分野が異なるため、本年度は研究集会を開催し、まずは領域横断的な研究協力のもと、それぞれのアプローチ法による共通目的を確認し、各自の研究スケジュールを確認した。研究集会は二回(2019年9月、2020年2月)開催すると共に、メンバー全員がテキストマイニングの技術を身につけ、かつスキルを向上させるため、講習会を三度(2019年10月、12月、2020年2月)開催した。 講習会に先だって、各自がフィールドとする分野において、研究課題にふさわしいテキストを選定し、それぞれの特徴や文化的・社会的重要性などを確認した上で、調整した。その後、まずはテキストクリーニングのために多くの時間を費やすことになった。これらを準備した上で講習会では、テキストマイニングを行う他面おPCの環境整備を整え、それぞれドイツ語、イタリア語、フランス語、日本語のテキストを対象として、ワードクラウド、ワードクラウド、階層的クラスター分析、共起ネットワーク分析、主成分分析、機械学習を取り入れたトピックモデルやランダムフォレスト法を実践することができた。その過程で、言語によってはデータクリーニングにおける文字記号などの扱いの問題、形態素解析の精度の問題などがあることが分かった。三度の講習会を通じて、メンバー各自のテキストの種類(雑誌のコラム、文学作品、演説など)により、どの分析法が適しているかなどを確認し合うことができた。 以上により、代表者はドイツ語の文学作品を対象として、テキストマイニングを用いた文学研究の実践を成果にまとめることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究はテキストマイニングの技術を取り入れて、多言語のテキストを対象として伝統的な人文学研究を発展させることを目的としており、テキストマイニングの技術の習得とスキルという点では、大幅な進捗が見られた。一方、コロナウイルスのためメンバーらが予定していた海外出張が愛付いて取りやめとなり、資料収集という点では計画通りに進めることができなかった。ただ、その間にも、テキストマイニングの技術習得を進めることができており、研究課題に適したテキストの選定に有意義であったため、概ね順調に進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
本来予定していた研究計画では、対象とする資料収集のため、海外出張は不可欠であるが、今後、渡航が可能となるかどうかについてはいまだ見定めがたいところがある。しかし、その場合でも、テキストマイニングの技術向上のための情報交換は可能であり、まずはそれぞれの手法の概念的理解を深めつつ、テキストマイニングの手法のそれぞれの特性を活かした分析法を追究していくことを進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2月、3月に予定していた国内出張や海外出張がすべて、コロナウイルス対応のため取りやめとなったため。
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