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2023 年度 実績報告書

疑似共在性を用いての文化越境的学習:自分と違う文化と生活世界の実際体験方法

研究課題

研究課題/領域番号 19KT0028
研究機関京都大学

研究代表者

KAMM Bjorn・Ole  京都大学, 文学研究科, 講師 (50758828)

研究分担者 石田 喜美  横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (00612996) [辞退]
加藤 浩平  東京学芸大学, 教育学研究科, 研究員 (20812481)
研究期間 (年度) 2019-07-17 – 2024-03-31
キーワードLarp / Simulated Co-Presence / 疑似共在性 / Transcultural Learning / 文化越境的学習 / Immersion(没入感) / "Other"("他者") / Autism (ASD)
研究実績の概要

最後の5年目は、このプロジェクトでデザインしたLARPを2回実施できるよう、デザイン・ドキュメントとスクリプトを仕上げることに注力した。研究協力者であるドイツのNPO法人Waldritterのスタッフとともに、2023年9月にドイツのヘルテンで26名の参加者を集めてLARPを開催した。また日本でのプレイは、LARP普及団体CLOSSの協力のもと、2024年1月に東京で13名の参加者を集めて実施した。
両活動とも、デザインしたLARPについて改善すべき点についての指摘があったが、それでも大成功であった。両方の活動とも、参加者に多数派社会におけるニューロ・マイノリティ(神経学的少数派)が持つ困難への理解を示してもらうことができた。また、reLarpという本研究課題で開発したツールを使って、LARP中の参加者の心の葛藤やフラストレーションを示す、参加者の経験に関するデータを収集し、それを彼らの日常生活と関連付けることができた。両活動ともニューロ・マイノリティ当事者のの参加者は、LARPがいかに自分自身の経験と一致しているかを強調する感想を述べていた。以上のように、LARPという方法を通して、私たちが目指したように、不在の“他者”との共在性を刺激することができた。
LARPのスクリプトは、プロジェクトのウェブサイトから無料で入手できる:https://11f84.larpwright.online/
評価ツールreLarpと組み合わせることで、プロジェクトの成果は、他の研究者や一般の人々、例えばソーシャルワーカーや演劇教育学者などが、自らLARPを実施するために、オープンアクセスになっている。
研究チームのメンバーはさまざまな学会で研究やその効果について発表した。まとめ論文は2025年度の『Mechademia』誌にすでに採択されている。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (2件) 学会・シンポジウム開催 (2件)

  • [国際共同研究] Waldritter e.V.(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      Waldritter e.V.
  • [学会発表] Analog Role-Playing Games and Transcultural Learning through First-Person Experiences2024

    • 著者名/発表者名
      ビョーン=オーレ・カム
    • 学会等名
      Ritsumeikan University, Game Studies Center Symposium
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Table Talk and Live Action Roleplaying in and from Japan2024

    • 著者名/発表者名
      ビョーン=オーレ・カム
    • 学会等名
      DeDeCo 2024, Dresden
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 発達障害のある女の子・女性の「多様性のある生き方」への支援:各地域の実践から検討する2024

    • 著者名/発表者名
      加藤浩平・岩男芙美・川上ちひろ・砂川芽吹・木谷秀勝
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会(大阪府大阪市)
  • [学会発表] 教育場面における生成 AI の(非)可能性2023

    • 著者名/発表者名
      ビョーン=オーレ・カム
    • 学会等名
      生成AIの可能性とその諸問題
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経発達症の人たちの余暇活動支援2023

    • 著者名/発表者名
      加藤浩平・藤野 博・日戸由刈・関根礼子・関 正樹・本田秀夫
    • 学会等名
      第64回日本児童青年精神医学会総会(青森県弘前市)
  • [備考] reLarp. Debriefing and reflection tool (PAC)

    • URL

      https://github.com/larpGit/relarp

  • [備考] Larpwright Design Tools. WordPress plugin

    • URL

      https://github.com/larpGit/larpwright

  • [学会・シンポジウム開催] シリウス Larp実行(日本語)2024

  • [学会・シンポジウム開催] シリウス Larp実行(ドイツ語)2023

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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