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2009 年度 実績報告書

新規抗がん薬のデザイン、探索を目指した微小管プラス端集積因子の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 20011008
研究機関首都大学東京

研究代表者

三島 正規  首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (70346310)

研究分担者 伊藤 隆  首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (80261147)
キーワード構造生物化学 / 生物物理 / NMR / 蛋白質 / 生体分子 / 微小管 / 構造解析 / 相互作用
研究概要

細胞の運動や形態形成、分裂といった複雑な活動を担う微小管(μ,β-tubulin)は、極性のある繊維状の構造をとり、主にその伸長端(プラス端)において動的に伸長と短縮を繰り返す。CLIP-170やEB1は、微小管プラス端と直接結合し、その配向や伸長を制御し、細胞骨格の構築に非常に深く関わることが細胞生物学・生化学的研究から近年明らかになっており、我々が過去に行ったCLIP-170のCAP-Gly2ドメインとα-tubulinのC末端ペプチドの複合体の構造解析からCAP-Glyドメインの認識配列がEExEEY(coo-)であることが明らかになっている。
本研究では、市販の低分子化合物で阻害剤候補を探索し、NMRを用いて結合実験を行った。十分に強くに結合する低分子の同定には至らなかったものの、芳香族性の化合物がCAP-Glyドメインと相互作用することを見出した。さらにある種のリン脂質がCAP-Glyドメイン結合し、その相互作用部位がα-tubulinのC末端ペプチドと拮抗する部位であることもNMRから明らかにした。またEB1のCHドメインの安定同位体ラベル体を調製し、結合実験を行ったところ、タキソールを用いて重合状態あるtubulinとは結合してNMR信号が消失したが、コルヒチンを用いて脱重合状態にあるtubulinとは相互作用せずNMR信号に変化はなかった。これは重合してできた繋ぎ目構造を認識するという説と一致する。さらには阻害剤デザインのための知見を得るため、転移交差緩和法を用いてCHドメインの微小管結合領域と結合に関与する残基の特定を試みた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Solution structure of the E. coli ribosome hibernation promoting factor HPF : Implications for the relationship between structure and function.2009

    • 著者名/発表者名
      Sato, A., et. al.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun. 389

      ページ: 580-585

    • 査読あり
  • [学会発表] Transient structures of the cytoskeletal proteins revealed by NMR2010

    • 著者名/発表者名
      三島正規
    • 学会等名
      第3回日英構造プロテオミクスシンポジウム
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2010-02-12
  • [学会発表] 溶液NMR法を用いたEB1とAPCの複合体の立体構造解析2009

    • 著者名/発表者名
      金場哲平、森智行、前崎綾子、伊藤隆、箱嶋敏雄、三島正規
    • 学会等名
      第9回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      20090520-20090522

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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