研究課題/領域番号 |
20011009
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研究機関 | 岐阜薬科大学 |
研究代表者 |
永澤 秀子 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90207994)
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研究分担者 |
奥田 健介 岐阜薬科大学, 薬学部, 講師 (00311796)
上田 聡 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (50453056)
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キーワード | 近赤外蛍光プローブ / 低酸素 / がん / がん微小環境 / ニトロイミダゾール |
研究概要 |
固形がんの非侵襲的低酸素イメージングを目指して、低酸素標的化官能基として、ニトロ芳香環の低酸素特異的な還元活性化によるアルキル化作用に着目した分子設計を行った。すなわち、各種シアニン系及びオキサジン、チアジン骨格等を有する近赤外蛍光色素とニトロイミダゾール誘導体をリンカーを介して結合させた種々の誘導体を分子設計し、合成した。当該候補化合物に関して、ESI/MSによる同定、蛍光スペクトルをはじめとする各種スペクトル解析を行い、近赤外領域に蛍光を有することを確認した。合成ルートの最適化を検討し、収率の向上をはかった。In vitro低酸素親和性試験として、各種がん細胞を低酸素または常酸素下で培養し、候補化合物を種々の濃度で処理した後に近赤外蛍光イメージャーで計測し、細胞内への取り込みについて検討した。その結果、数種の候補化合物に於いて低酸素親和性が認められた。分配係数などの脂溶性パラメーター、酸解離定数、分子軌道計算によるフロンティア軌道エネルギーによって見積もられる親電子性パラメーターなどの構造活性相関パラメーターの計測または計算を行った。これらの値と細胞内の取り込み及び低酸素親和性の相関について検討し、分子設計にフィードバックして、新たな候補化合物を設計して、それらの合成を行った。得られた化合物について上記と同様に物理化学解析を行った。現在、in vitro低酸素親和性試験について検討中である。
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