メダカ及びメダカ近縁種のBACライブラリーの作成 ハブスメダカZZ個体(雄)、ジャワメダカZZ個体(雄)、より培養細胞系の樹立を行った。L-15培地+15%FBSをもちいて1個体より初代培養細胞を作成し、それを継代することで培養細胞系を樹立することができた。75cm^2フラスコで20個まで増殖したことから国立遺伝学研究所比較ゲノム解析研究室(支援班)に持参し、アガロースプラグの作成を行った。現在はBACライブラリーの作成を行っている。またセルベスメダカからMHC領域が異型接合を示す個体を同定し、培養細胞の樹立後、アガロースプラグの作成を行った。現在はBACライブラリーの作成を行っている。これまでの研究によってメダカ、インドメダカ、ルソンメダカのBACライブラリーを作成することができた。またジャワメダカ、ハブスメダカ、セレベスメダカの3種も作成を開始した。 インドメダカ性決定領域の塩基配列決定 インドメダカBACクローンをもちいて、性決定領域を完全にカバーするBAC/Fosmidクローンコンティグ(物理地図)を作成することができた。それぞれのクローンよりショットガンライブラリーを作成し、支援班の協力によって、インドメダカ性決定領域の塩基配列を完全に決定した。インドメダカY染色体の性決定領域にはX染色体にはない特異的領域が存在することが明らかとなった。しかしその領域には逆転写酵素の一部と見られる塩基配列が反復配列として多く含まれるのみでインドメダカ性決定遺伝子の候補となるような配列を塩基配列のみから絞り込むことはできなかった。そこで現在は性決定領域に由来するBAC/FosmidクローンをXX個体に遺伝子導入することで雄への性転換能を有するクローンの同定を行った。
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