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2008 年度 実績報告書

ゲノムコホート研究の社会的認知と血液提供意志に寄与する因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20018014
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

宮木 幸一  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20327498)

研究分担者 中山 健夫  京都大学, 医学研究科, 教授 (70217933)
岩隈 美穂  京都大学, 医学研究科, 准教授 (60512481)
キーワードゲノムコホート研究 / 意識調査
研究概要

滋賀県長浜市の研究フィールドにおいて年齢階級別に層別化したうえで無作為抽出を行った成人一般市民からの質問紙への解答(回収部数1060部、回収率53.0%)で、このうち回答不可を述べた4人を除く1056人分(男性471人女性579人)を解析に用いた。主要エンドポイントである血液試料に対する積極性については、1056人中「研究参加のために血液試料を提供したい」が36.3%(383人)、「わからない」が42.3%(447人)、「提供したくない」が13.0%(137人)であった。積極的に血液試料を提供したいと考える人が3分の1いる一方で、わからないとして態度を保留する層がそれ以上いるということが今回の調査で示唆され、この方達のゲノム研究への正しい理解とより積極的な協力が、今後のゲノム研究推進に大きな意味を持つと考えられた。逆に提供したくないという意志を表明している方々のなかで、理解の不足や誤解に基づく拒否を少しでも減らしていく努力が必要と考えられた。また「研究参加のために血液試料を提供したい」理由のうち最も回答数が多かったものが、「子や孫の世代の健康づくりに役立つ」で383人中62.7%(217人)、「わからない」「提供したくない」理由のうち最も回答数が多かったものが、「予期しない不利益があるかもしれない」で、584人中37.2%(217人)であった。また、「わからない」「提供したくない」人が「提供したい」に転じるための条件としては「自分の解析結果を教えてもらえる」が最も多く、584人中45.2%(264人)であった。自分自身の利益のためよりも、子や孫の世代の健康づくりに役立つことが上位にきたことは、宗教的な背景から西洋諸国に比べてボランティア精神が根付いていないと言われることもある我が国においても、利他的な精神はしっかりと存在していることを示唆していると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Association between a Polymorphism of Aminolevulinate Dehydr ogenase(ALAD)Gene and Blood Lead Levels in Japanese Subj ects2009

    • 著者名/発表者名
      Miyaki K, Lwin H, Masaki K, Song Y, Takahashi Y, Muramatsu M, Nakayama T
    • 雑誌名

      International Journal of Environmental Resea rch and Public Health 6

      ページ: 999-1009

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Increasing the number of SNPs loci does not necessarily imp rove prediction power at least in the comparison of MTHFR SNP and hanlotypes2008

    • 著者名/発表者名
      Miyaki K, Takahashi Y, Song Y, Zhang L, Muramatsu M, Nakayama T.
    • 雑誌名

      Journal of Epidemiology 18

      ページ: 243-250

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Influence of CYP11B2 Gene Polymorphism on the Prevalence of Hypertension and the Blood Pressure in Japanese Men : Interact ion with Dietary Salt Intake2008

    • 著者名/発表者名
      Song Y, Miyaki K, Araki J, Zhang L, Takahashi Y, Nakayama T, Muramatsu M
    • 雑誌名

      Journal of Nutrigenetics and Nutrigenomics 18

      ページ: 252-258

    • 査読あり
  • [学会発表] Odds ratio curveを用いたデータマイニング : 血管内皮型NO合成酵素遺伝子多型別のナトリウム摂取量と高血圧の関連2009

    • 著者名/発表者名
      高橋, 宮木, 宋, テイ, 青木, 中山, 村松, 星野, 鈴木, 新保
    • 学会等名
      第19回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      20090123-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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