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2009 年度 実績報告書

ゲノムコホート研究の社会的認知と血液提供意思に寄与する因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20018014
研究機関国立国際医療研究センター

研究代表者

宮木 幸一  独立行政法人国立国際医療研究センター, 医療情報解析研究部, 室長 (20327498)

研究分担者 中山 健夫  京都大学, 医学研究科, 教授 (70217933)
キーワードゲノム / コホート / バイオバンク / 意識調査 / 認知
研究概要

ヒトゲノム解読完了宣言が象徴する遺伝生化学や分子遺伝学の目覚ましい進歩に伴い遺伝医療も急速に発展し、遺伝子が関わる疾病の診断や予防、さらには薬剤感受性遺伝子や多因子疾患易罹患性遺伝子の診断によるオーダーメイド医療への貢献が期待されている。そしてその実現のためには広範な一般市民の理解と協力が必須であり、情報を提供する側である一般市民の遺伝や遺伝情報に対する認識や態度についての研究はバイオバンク事業が展開されている世界各国で行われ、その結果はそれぞれの国民性や民族性を反映した結果となっている。本研究の主な目的はゲノム・コホート事業が開始され継続されていく中で市民の事業・研究に対する認知の現状と血液提供意思に影響を与える因子を把握し、それに基づいた市民・研究者双方への情報提供の在り方を検討することである。20歳以上の滋賀県長浜市民全員から外国人登録者を除いたもののうち、年齢階級別に無作為抽出された2000人に無記名自記式調査票を郵送し、同封した返信用封筒で長浜市健康推進課に返却してもらった。(回収率53%:1060部)研究参加希望者が36.3%(383名)、「わからない」と答えたものが42.3% (447名)、「血液を提供したくない」と答えたものが383名中62.7% (217名)であった。研究参加の理由は 「子や孫の世代の健康づくりに役立つ」が最も多く67.5% (75名)であり、研究参加に消極的な理由は 「予期しない不利益があるかもしれない」が最も多く584名中45.2% (264名)であった。消極的な層が参加に転じる条件として、「自分の解析結果の提示」を挙げたものが548名中(45.2%:264名)と最も多かった。ゲノム研究の認知に関しては国民性の差があることが示唆されており、我が国でのゲノム疫学研究を進めていく上で参考とすべき事項が明らかとなった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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