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2008 年度 実績報告書

金銭的報酬課題によるヒト脳可塑性の変化-fMRIと磁気刺激の併用法による検討

研究課題

研究課題/領域番号 20019023
研究機関京都大学

研究代表者

美馬 達哉  京都大学, 医学研究科, 准教授 (20324618)

キーワード磁気刺激法 / 脳可塑性 / 報酬系
研究概要

ギャンブル的なゲームで見られるとおり、金銭的報酬課題での学習効率は高く、その生理学的基礎には、ドパミン系による脳可塑性の強化がある可能性がある。本研究計画では、これまで本研究代表者が行ってきたパーキンソン病患者での脳可塑性の研究を発展させ、金銭的報酬課題遂行中の脳可塑性の調節を、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)と反復経頭蓋的磁気刺激法(rTHS)の併用法によって検討した。
fMRIとrTMSの同時計測の安定した記録を可能として、研究成果を国際的学術雑誌に発表した。また、磁気刺激パルスが傾斜磁場内で生じることによるMRIスキャナーの振動によるノイズを防止するために、防振ゴムを用いた磁気刺激コイル補助固定装置を用いることで上記の研究成果を得た。一次運動野にTMSを施行することによって、強度依存的に、運動関連脳部位が広く活性化されることを解明し、部位によって、刺激反応曲線が異なっていることを発見した。これは、TMSによる脳への影響を理解する基礎的データを提供する実験結果であり、その生理的意味づけの理解につながる。
報酬系を活性化させる手法としてNeuroeconomyに関わる価格付け実験課題を行い、前頭前野とNucleus Accumbensの活性化をfMRIによって解明した。この活性化は、loss-aversion効果に寄る物と考えられ、不確実性状況下での意思決定の脳内機構の解明にもつながる研究成果である。
また、独自にrTMSを用いて開発した脳可塑性誘導手法と組み合わせることで、報酬系と可塑性の関連性を次年度にはさらに詳細に検討することを目標としている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Stimulus-Response Profile during Single-Pulse Transcranial Magnetic Stimulation to the Primary Motor Cortex2009

    • 著者名/発表者名
      Hanakawa T, Mima T, Matsumoto R, Abe IM, Inouchi M, et.al
    • 雑誌名

      Cereb Cortex

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Disordered plasticity in the primary somatosensory cortex in focal hand dystonia2009

    • 著者名/発表者名
      Tamura Y, Ueki Y, Lin P, Vorbach S, Mima T, Kakigi R, et.al
    • 雑誌名

      Brain 132

      ページ: 749-55

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Directional organization of sensorimotor oscillatory activity related to the electromyogram in the monkey2009

    • 著者名/発表者名
      Tsujimoto T, Mima T, Shimazu H, Isomura Y
    • 雑誌名

      Clinical Neurophysiology

    • 査読あり
  • [学会発表] Induction of plasticity in the human motor cortex by modified paierd associative stimulation through transcallosal tract2008

    • 著者名/発表者名
      Koganemaru S, Mima T, et.al
    • 学会等名
      The 38th Annual Meeting of the Society for Neuroscience
    • 発表場所
      米国ワシントン
    • 年月日
      2008-11-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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