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2009 年度 実績報告書

ヒトにおける達成動機づけの脳内機構

研究課題

研究課題/領域番号 20019037
研究機関玉川大学

研究代表者

松元 健二  玉川大学, 脳科学研究所, 准教授 (50300900)

キーワード動機づけ / 磁気共鳴画像撮影
研究概要

ヒトの達成動機は、質的に異なる2種類の目標、習得目標(過去の自分の成績を超えるという目標)と遂行目標(他人の成績を超えるという目標)に支えられている。どちらの目標に動機づけられているかによってヒトの行動は異なるが、これらの目標によって行動が動機づけられる脳内機構は明らかでない。習得目標と遂行目標がそれぞれ脳内のどこで表現され、ヒトの動機づけにどのように異なった関わり方をしているのかを明らかにするために、ヒトが達成目標によって動機づけられる課題としてストップウォッチ課題(ストップウォッチをできるだけ正確に5±0.05秒で止める)を考案した。習得目標群では、自身の第1セッションの成績を第2セッションで超えること、遂行目標群では、予め面識を持たせた他者の成績を超えることを目標として教示し、課題遂行中の脳活動をfMRIを用いて計測した。2群の被験者の間で、動機づけレベル、注意レベルは、非常に類似していたが、脳活動では、両群とも共通してストップウォッチ課題においてコントロール課題に比べて、腹側淡蒼球と帯状皮質前部において有意に強い脳活動が見られた。また、習得目標群においてはさらに、島皮質においても有意に高い活動が見られた。これらの結果は、帯状皮質前部と腹側線条体は達成動機づけに一般的に貢献し、島皮質前部は、自身の過去の成績を超えるという習得目標に基づいた達成動機に特異的に関与することを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Reward and intrmsic motivation : neural basis of undermining effect2010

    • 著者名/発表者名
      Murayama K
    • 学会等名
      Tamagawa-Caltech Joint Lecture Course on Decision-making
    • 発表場所
      玉川大学(東京都)
    • 年月日
      2010-03-03
  • [学会発表] Two separate decision systems affected by the value of subliminal and supraliminal stimulus in human brain2009

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto M
    • 学会等名
      Neuroscience 2009
    • 発表場所
      Chicago, USA
    • 年月日
      2009-10-20
  • [学会発表] Subliminal and supraliminal stimulus value affects action selection separately in human brain2009

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto M
    • 学会等名
      第32回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2009-09-17
  • [学会発表] Inferotemporal (IT) neurons obtain monotonous tunings through training of fine discrimination2009

    • 著者名/発表者名
      Suzuki W
    • 学会等名
      第32回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2009-09-16
  • [図書] イラストレクチャー認知神経科学2010

    • 著者名/発表者名
      松元健二
    • 総ページ数
      161-178
    • 出版者
      オーム社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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