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2008 年度 実績報告書

神経細胞死と軸索再生のシグナルのクロストーク

研究課題

研究課題/領域番号 20022007
研究機関大阪大学

研究代表者

山下 俊英  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10301269)

キーワード中枢神経 / 再生 / グリア
研究概要

Repulsive guidance molecule(RGM)はグリア細胞に発現するGPIアンカー型蛋白質であり、個体発生時に、海馬歯状回および網膜における軸索誘導ならびに神経管の閉鎖(細胞死の制御)に関与しており、脳機能の構築に必須の分子である。我々は、RGMが成体ラットの脊髄損傷後に損傷周囲において発現上昇することを観察し、成体の中枢神経系での機能解明を行った。脊髄損傷後にRGMの機能を抑制することで、軸索再生が誘導され運動機能が回復することを見いだした。本研究では、軸索再生と細胞死の分子メカニズム、すなわち神経細胞上の受容体により惹起される細胞内シグナル伝達について解析を進めた。RGMの神経細胞上の受容体はneogeninとUnc5Bからなる複合体であることを証明した。neogeninとUnc5Bはリガンド非依存性に複合体を形成しており、neogeninはRGMとの結合を担い、Unc5Bはsignal transducerとして働くことが明らかになった。さらにUnc5B/neogeninとLARGが結合しており、リガンド依存性のRhoAの活性化はLARGを必要としていることを明らかにした。特にLARGはUnc5Bと直接結合しており、その活性はfocal adhesion kinase(FAK)によって制御されていた。リガンドであるRGMの結合により、FAKの脱リン酸化がおこり、活性化された。以上より、Unc5B/neogenin共受容体はFAKおよびLARGを介してRhoAの活性化を担っていることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Unc5B associates with LARG to mediate the action of repulsive guidance molecule2009

    • 著者名/発表者名
      Hata, K., Kaibuchi, K, Inagaki, S. and Yamashita, T.
    • 雑誌名

      J. Cell Biol (印刷中)

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/molneu/index.html

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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