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2008 年度 実績報告書

大脳皮質神経系前駆細胞の発生時期依存的なニューロンタイプの転換機構

研究課題

研究課題/領域番号 20022010
研究機関東京大学

研究代表者

平林 祐介  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (80447391)

キーワード神経幹細胞 / 多分化能 / エピジェネティクス
研究概要

神経系前駆細胞(神経幹細胞)は多分化能を有するが、その分化方向は発生過程の時期によって大きく変化する。大脳新皮質において神経系前駆細胞は、時間を追って順次各種のニューロン(6層→5層→4層→2/3層)を産生し、その後にアストロサイトなどのグリア細胞を産生する。この分化運命の変化のタイミングは、各種ニューロンやグリアの数の決定に重要である。運命変化の制御において、幹細胞は細胞自律的な要素により発生における「時間」を計っていると考えられているが、そのメカニズムについては多くが明らかになっていない。前年度までに、5、6層のニューロンが産生されている時期からRing1Bを欠損させると、その時産生されていた早期ニューロン(5、6層)が増え、後期ニューロン(2/3/4層)が減ることを見出した。これは、Polycombはニューロン分化期からグリア分化期への転換だけでなく、ニューロン分化期内での時期依存的な運命転換(産み出すニューロンの種類の転換)においても重要な役割を果たすことを示唆している。そこで、本年度は「Polycomb構成因子ノックアウトによる早期ニューロンの増加と後期ニューロンの減少はどのようなメカニズムによるのか」を中心に検討を進めた。その結果、早期ニューロンの増加は、早期ニューロン産生時期の延長によることが明らかになった。さらにこの分子メカニズムについても検討を行ったところ、Fezf2プロモーターにおけるhistoneH3K27のトリメチル化量がin vitro、in vivoどちらにおいても発生時期依存的に上昇していた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 大脳皮質においてニューロンの数を決定するメカニズム2009

    • 著者名/発表者名
      平林祐介、後藤由季子
    • 雑誌名

      細胞工学 1

      ページ: 45-49

  • [学会発表] Polycomb limits the neurogenic competence of neural precursor cells to promote astrogenic fate transition2009

    • 著者名/発表者名
      平林祐介
    • 学会等名
      Keystone Symposia-Chromatin Dynamics and Higher Order Organization
    • 発表場所
      Coeur d'Alene Resort, Coeur d'Alene, ldaho
    • 年月日
      2009-02-26
  • [学会発表] Polycomb limits the neurogenic competence of neural precursor cells to promote fate switch2008

    • 著者名/発表者名
      平林祐介
    • 学会等名
      日本分子生物学学会年会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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