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2009 年度 実績報告書

プルキンエ細胞およびバーグマングリア特異的Sept7欠損マウスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 20022022
研究機関名古屋大学

研究代表者

木下 専  名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30273460)

研究分担者 山門 穗高  京都大学, 医学系研究科, 助教 (10378771)
キーワード細胞骨格 / ノックアウトマウス / 微細形態 / 行動 / 神経変性疾患
研究概要

Sept7(exon3)floxedマウスを作製し、L7Cre、S100b-CreおよびDAT-Creドライバーマウスと交配した。組み換えはPCRでは検出されるものの、組織染色ではSept7蛋白質欠損細胞は検出されなかったことから、両アレル同時には欠失しない程度に組み換え効率が低いと推測された。一方、Tリンパ球特異的なCd4-Creでは組み換えが起こって期待される形質が発現したことから(投稿準備中)、Sept7(exon3)floxedアレルの組み換え効率が分化状態ないし細胞系譜による影響を受けやすいことがわかった。対策として、1 hitでnullが得られるようdel/floxedマウスの作製を開始した。また、支援班の崎村教授グループの協力を得て(GluR2-Creマウスとの交配を試みるとともに、組み換え効率の改善を期待してSept7(exon4)floxedマウスを作製した。
関連研究として、大脳皮質ニューロンにおけるSept7RNAiが軸索・樹状突起の伸長を阻害することを示した。これは線虫のセプチン変異体unc-59/-61で報告された神経突起伸長・分岐異常と符合する。このメカニズムが既知のセプチン機能(微小管、アクチン、tSNAREの機能修飾・安定化)で説明できるか否かを検証中である。また、低分子量G蛋白質Cdc42はエフェクター蛋白質ファミリーCdc42ep1-/1Borg1-5を介してセプチン系を制御する(Nat Cell Biol 2001)。このパスウェイの生理的意義を検証するため、バーグマングリアと海馬歯状回ニューロンで選択的に発現するCdc42ep/Borgに着目してノックアウトマウスを作製し、解析中である。
以上、本研究で作製した研究リソースが、脳研究に貢献し、さらに、がん、不妊、肝線維化、感染防御、免疫系の研究にも役立つ得ることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] セプチン細胞骨格系の機能とドーパミン神経伝達における役割2009

    • 著者名/発表者名
      木下専、猪原匡史
    • 雑誌名

      BRAIN and NERVE(神経研究の進歩)大脳基底核-分子基盤から臨床まで」(川島隆太 企画、高田昌彦 編集)4月号 61巻4号

      ページ: 419-428

  • [雑誌論文] セプチン細胞骨格の変幻自在な高次集合性と多彩な生理機能2009

    • 著者名/発表者名
      木下専
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素Review(6月22日発刊) 54巻9号

      ページ: 1150-1158

  • [雑誌論文] Amoeboid T lymphocytes require the septin cytoskeleton for cortical integrity and persistent motility.2009

    • 著者名/発表者名
      Tooley AJ, Gilden J, Jacobelli J, Beemiller P, Trimble WS, Kinoshita M, Krummel MF.
    • 雑誌名

      Nature Cell Biology 11

      ページ: 17-26

    • 査読あり
  • [学会発表] Implications of septins in neuropsychiatric disorders.2010

    • 著者名/発表者名
      Kinoshita M.
    • 学会等名
      The First International Mini-Symposium on Brain Disease&Septin Research.
    • 発表場所
      Philadelphia, USA
    • 年月日
      2010-03-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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