研究課題
我々の作成したマウス(GEMAマウス)と小脳顆粒細胞特異的にCre-recombinaseを誘導的に発現するマウスと掛け合わせることにより、顆粒細胞特異的にMgブロックを解除し、以下の実験によりMgブロックの生理的機能を個体レベルで明らかにすることを目的とした。1) Mgブロックの解除が小脳発生に与える影を明らかにする。2) Mgブロックの解除が小脳の運動機能制御に与える影響を明らかにする。3) Mgブロックの解除がポストシナプスにおけるシグナル伝達に与える影響を解析する。小脳顆粒細胞でCre-recombinaseを発現するマウスとして(1)Math1遺伝子プロモーターの制御下でCre-recombinaseを発現するマウス、(2)小脳顆細胞特異的にCre-redbmbinase-progesterohe receptor fusion蛋白(CrePR)を誘導的に発現するマウスを入手した。前者は小脳の発生過程よりCre-recombinaseを発現するが、後者はAntiprogestin Org31376あるいはOrg31806投与に応答して誘導的にCre-recombinaseを発現する。(1) Math1-CreとGEMAマウスを掛け合わせたが、ホモマウス(NR2Aflox/flox : Math1-Cre)を作成したが、残念ながらCre-recombihaseの作用が十分でなく十分に変異を導入できないことが判明した。これを反映して得られたマウスの形態、行動ともに顕著な変化が見いだされていない。(2) δ2制御下でCrePRを発現するマウスについても掛け合わせを行い、小脳の発生が進んだ生後4週目からAntiprogestihを1週間投与し、Cre-recombinaneの機能発現を誘導した。狙い通り顆粒細胞においてCre-recombinaseの発現が誘導され、loxP間の組み換えがおこることを確認した。次いで、運動機能を中心にこうどう解析へと進んでいる。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
PLoS ONE 4(2)
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Development (in press)
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