研究課題
家族性筋萎縮性側索硬化症など常染色体優性神経変性疾患の機序はgain of toxic functionと考えられ、このような疾患では、変異したタンパクの発現を抑制すれば、疾患の発症、進行を防止することが期待できるため、siRNAトランスジェニックマウスを用いてsiRNAでSOD変異によるALSが治療可能であることを動物モデルで示してきた。RNA干渉は中枢神経系へのデリバリー法が神経疾患治療に障害となっている。我々は従来のカチオニックベクターが本質的にその物理的特性により細胞膜を通過させようとしていることに限界があると考え、新たな発想から生体内の内因性のキャリアーを用いて生理的な細胞導入系を活用するという全く新しいデリバリーシステムを開発するに至った(特許申請中)。我々はsiRNAを独自のベクター構築と核酸の化学修飾により脳室内投与による新規デリバリー方法で神経細胞への導入を検討して、その最適化と導入機序の解明を行っている。平成20年度の具体的な研究結果は特許出願の可能性が高い内容なので、本年度末までに特許出願を完了させて報告できるように努力する。
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